‘みやま市研究’ カテゴリーのアーカイブ

たかやな祭(大学祭)

2011 年 11 月 18 日 金曜日

保健医療経営大学の大学祭は、開学年の第1回は聖マリア学院の「マリア祭」に相乗りして開催いたしましたが、第2回以降は、みやま市のイベントに相乗りし、本学を会場として開催しています。
今年は、みやま市の「第1回まるごとみやま秋穫祭」と合同開催です。
http://www.healthcare-m.ac.jp/campus/fest.html
大学祭は20日(日)ですが、秋穫祭は19日(土)と20日(日)の両日です。
2日間のメイン司会は山本華世さんで、主な行事は次の通りです。
・山川みかんつかみどり大会(19日)
・福岡アイドルユニット『QunQun』ステージ(19日、20日)
・みやま環境エコキャラ発表(19日)
・60年代なつかしの米英ソングショー(19日、20日)
・全日本大会優勝チームも出場するダンスパフォーマンス(19日、20日)
・小学生あいさつチャンピオン大会(19日)
・みやまPR歌手「島春冬」歌謡ショー(19日)
・キャラクターショー『仮面ライダーフォーゼ』(20日)
・丸太切り競争(20日)
・法人会税金○×クイズ(20日)
・みやま市ご当地ソング発表(20日、特別ゲスト田中健さん)
・みやま市キャンペーンレディ審査会・発表(20日)
・新ご当地グルメ”みやま丼”グランプリ(19日)
・みやま欲張り体験ツアー(19日)
清水山コース(本坊庭園・紅葉見学)
みかん狩りコース(山川でみかん狩り)
高田海苔コース(海苔の佃煮体験)
・農産物品評会(19日、20日)
・発動機とクラシックカーの大展示会(19日、20日)
・100テントの大テント村での出店ブース(19日、20日)
・ふわふわ遊具(小学生以下対象)(19日、20日)
・みそ手作りコーナー(19日、協力:マルエ醤油)
・ジャム手作りコーナー(20日、協力:タカ食品)
・揚げパン体験(19日)
・ヤマメのつかみどり(小学生以下対象)(20日)
・誠修高校生によるハンドエステ(20日)
・木工教室(20日)
・包丁とぎ、まな板削り(ご自宅のものをご持参ください)(20日)
・絵手紙教室(19日、20日)
・ミニ汽車(19日、20日)
・全日本「大きじ車」ひっぱりぐっちょ選手権(20日)
・ライブ演奏(GURI GURI、JUNN)(20日)
・ライブペイント(Koji Hayakawa)(20日)
・女装・男装コンテスト(20日)
・保健医療経営大学音楽サークルLIVE(20日)
・保健医療経営大学3年生ダンス(20日)
・保健医療経営大学iサイクル部支援活動(20日)
・保健医療経営大学サークルSHOP(20日)
・運動教室&身体測定(20日)
・聖マリアグループによる資料展示(20日)
・ミニオープンキャンパス(20日)
・連句興行(20日)

福岡県南部の医療供給体制(8)

2011 年 9 月 12 日 月曜日

有明医療圏の人口あたり医師数は福岡県水準より少なく全国平均に近い数でしたが看護職員数はどうでしょうか。
有明医療圏の病院でも看護師不足が叫ばれていますが人口10万人あたりの医療従事看護職員数は次の通りです。

人口10万対 看護師数 准看護師数 看護職員数計
全   国     636     299      935
福 岡 県     811     425     1236
(医療圏)
久 留 米     986     500     1486
八女・筑後     745     577     1322
有   明      978     674     1652
(平成18年衛生行政報告例)

福岡県の人口あたり医療従事看護職員数は全国平均より3割以上多いのですが、とりわけ福岡県南部の医療圏の看護職員数が多くなっています。
有明医療圏では全国平均より8割近く多いのですが、病床数は全国平均の倍ですので病床あたりの看護職員数は全国平均より少ないことになります。

福岡県南部の医療供給体制(7)

2011 年 9 月 11 日 日曜日

福岡県南部の医療圏の主な疾病による死亡の状況です。
高齢人口が多い医療圏ほど人口あたり死亡数は多くなりますが、死亡数に比例して医療需要があり、人口あたり医療供給体制の充実が必要です。

人口10万対 悪性新生物 心 疾 患 脳血管疾患 肺   炎 65歳以上率
福 岡 県     273     111      91     88    19.8%
(医療圏)
久 留 米     291     104      97     92    20.3%
八女・筑後     300     127     124     98    24.4%
有   明      370     134     142    133    26.8%
(平成17年福岡県保健統計年報)

有明医療圏の病床数の多さはこれらの疾患の多さを反映しているということができ、必ずしも病床過剰とはいえないかもしれません。
しかし全国的に同程度の高齢化率の医療圏同士で比較すれば、やはり福岡県の医療圏は病床数が多いといえます。

福岡県南部の医療供給体制(6)

2011 年 9 月 10 日 土曜日

医師数を論じる時に考慮しなければならないことは診療科ごとの濃淡です。

人口あたり医師数が多くても、特定の診療科に偏りがあって必要な診療科の医師数が足りなければ地域医療は守れないからです。

主な診療科ごとの人口あたり医師数は次のようになっています。

 

人口10万対 内科 小児 精神 外科 脳外 整形 産科 麻酔 研修医

全   国  70 12 11 13  5 15  8  6  11

福 岡 県  88 15 14 18  6 19  9  7  17

(医療圏)

久 留 米 113 29 23 27  9 19 14 11  34

八女・筑後  74  8  9 16  6 19  7  5   8

有   明  98 10 15 21  4 21  7  4   5

 

久留米医療圏はすべての診療科において人口あたり医師数が多く、必要な医療はすべて医療圏内で賄えているであろうことが覗えます。

それに対し、八女・筑後医療圏と有明医療圏では、小児科と産科と麻酔科の医師が不足しています。

これらの診療科は医師不足が語られる時にしばしば引き合いに出される診療科でもありますが、医療圏による差が顕著な診療科でもあります。

医師不足問題の本質は医師の偏在の問題であるといわれる所以です。

福岡県南部の医療供給体制(5)

2011 年 9 月 8 日 木曜日

福岡県は病床数が多いため、医療従事者数も多くなっています。
日本では人口10万人あたり医療施設従事医師数は213人ですが、福岡県では全国平均より2割以上多く人口10万人あたり268人です。
とりわけ病院医師数は全国平均より3割多くなっています。

人口10万対 病院医師数 診療所医師数    計
全   国    136.5     76.5    212.9
福 岡 県    179.1     89.2    268.2
(医療圏)
[福岡・糸島    228.1   103.2    331.3]
久 留 米     312.4    92.8    405.3
八女・筑後     108.6    82.4    191.0
有   明      131.5   100.2    231.7

福岡県で人口あたり医師数が最も多いのは久留米医療圏で、福岡県で2番目の福岡・糸島医療圏よりはるかに多く、突出した医師数です。
久留米医療圏の病院医師数は全国平均の倍をはるかに上回っています。
しかし、同じ福岡県南部の医療圏でも、久留米医療圏に隣接した八女・筑後医療圏では全国平均より1割少なくなっています。
八女・筑後医療圏の病院では医師不足感があります。
有明医療圏では診療所医師数が福岡県で2番目に多いのですが、病院医師数は全国平均と同じくらいです。
有明医療圏の病床数は全国平均の倍ですので、病院の病床あたり医師数は全国平均の半分しかいないことになります。
薄い医師密度で病院診療が行われていることになります。

福岡県南部の医療供給体制(4)

2011 年 9 月 6 日 火曜日

福岡県南部では入院機能を有する施設(病院、有床診療所)が極めて多いということは、病床数が多いということです。
日本では人口10万人あたり病床数は病院が1260床、診療所が115床ですが、福岡県ではいずれも全国平均より多く、病院病床と診療所病床を併せると全国より4割多い病床数となっています。
有明医療圏は福岡県の医療圏の中でも最も病床数が多く、全国の倍の病床数です。
全国平均より超過している病床に入院している患者は、全国の平均的な医療圏であれば在宅で療養しているであろう患者が入院しているということになります。
現在の診療報酬では在宅医療よりも入院医療のほうが高いので、入院が多い分だけ医療費を多く消費するのは当然のことでしょう。

人口10万対 病院病床数 診療所病床数   計
全   国   1260        115  1375
福 岡 県   1734        210  1944
(医療圏)
久 留 米   2029        332   2361
八女・筑後   1653        149   1802
有   明    2450        303   2753

福岡県南部の医療供給体制(3)

2011 年 9 月 4 日 日曜日

日本では人口10万人あたり6.9の病院、77.6の一般診療所、53.1の歯科診療所があります。
ちなみにコンビニエンスストアの数は人口10万人あたり36ですので、一般診療所はコンビニの2倍、歯科診療所はコンビニの1.5倍の密度で、日本の医療施設は十分にコンビニエンスな存在であるといえます。
福岡県ではいずれの医療施設も全国平均より多く、福岡県南部も医療施設密度が高くなっています。
有明医療圏は福岡県の医療圏の中で最も病院密度が高く、全国の倍の密度です。

人口10万対 病院数 一般診療所数 歯科診療所数
全   国  6.9  77.6   53.1
福 岡 県  9.3  88.0   59.0
(医療圏)
久 留 米 10.5  94.1   53.5
八女・筑後  9.2  81.7   56.8
有   明 13.8  93.7   55.6

一般診療所は有床診療所と無床診療所に区分できますが、福岡県の一般診療所密度を高めているのは有床診療所で、久留米医療圏や有明医療圏は有床診療所が多いことも特徴です。

人口10万対 有床診療所数 無床診療所数
全   国    9.0   68.6
福 岡 県   15.6   72.4
(医療圏)
久 留 米   23.2   70.9
八女・筑後   12.8   68.9
有   明   21.5   72.2

入院機能を有する施設(病院、有床診療所)が極めて多いことが福岡県南部の医療供給体制の特徴です。

福岡県南部の医療供給体制(2)

2011 年 9 月 3 日 土曜日

福岡県南部の二次医療圏の平均寿命(2005年)は次の通りです。
順位は全国358医療圏の長寿順です。
         男女計        男          女
久留米    82.09 (193位)  78.58 (184位)  85.60 (211位)
八女・筑後 82.14 (185位)  78.07 (245位)  86.21 ( 96位)
有明      81.42 (302位) 77.33 (317位)  85.50 (235位)
原資料:若林チヒロほか『二次医療圏別平均寿命による健康指標の開発』(「厚生の指標」2009年10月)
ちなみに全国で平均寿命トップの医療圏とワーストの医療圏での平均寿命は次の通りです。
トップとワーストとで男は5歳、女は3歳の寿命の差があります。
     男女計  男    女
トップ   83.73   80.64   87.19
ワースト 80.21   75.67   84.24

有明医療圏は、医療費をたくさん投入しているのに平均寿命は短いという皮肉な結果となっています。
医療の効率が悪いと言わざるを得ません。
有明医療圏はみやま市と柳川市と大牟田市で構成されています。
2005年は「みやま市」の合併前で、瀬高町、山川町、高田町の3町それぞれで平均寿命が算出されていますが、有明医療圏の構成自治体ごとの平均寿命は次の通りです。
           男   女
山門郡瀬高町    77.3   86.5
山門郡山川町    77.6   85.1
三池郡高田町    77.9   86.4
柳川市         78.3   85.4
大牟田市        76.7   85.3

瀬高町の男性は短命で、全国の下から1割くらいに位置していますが、逆に瀬高町の女性は長寿で、全国の上から1割くらいです。
医療供給体制に男女差はありませんので、瀬高町のような平均寿命の極端な男女差は、医療の充実度が平均寿命の絶対的な決定因子ではないことを意味します。
医療機関密度が高い大牟田市のほうがみやま市各町よりも平均寿命が短いことも、医療の充実が必ずしも長寿に貢献していないことをあらわしています。
長寿に貢献しない医療は非効率です。

福岡県南部の医療供給体制(1)

2011 年 9 月 2 日 金曜日

平成21年度「医療費マップ」(国民健康保険)によれば、保健医療経営大学が位置する有明保健医療圏は全国348の医療圏の中で医療費の地域差指数(年齢補正した医療費水準)が大きい方から8番目です。

地域差指数 医療圏
1.342 熊本県芦北
1.300 長崎県長崎
1.260 佐賀県東部
1.246 徳島県西部Ⅱ
1.237 徳島県西部Ⅰ
1.237 鹿児島県南薩
1.235 高知県安芸
1.229 福岡県有明
1.225 北海道後志
1.204 北海道中空知
1.204 広島県広島
1.201 佐賀県南部

以上の12医療圏は、全国水準より2割以上の高水準で医療費を消費しています。
本学の所在地は「みやま市」です。
みやま市民の多くは有明保健医療圏内で受診していますが、高度医療、高額医療を必要とする場合には久留米保健医療圏や八女・筑後保健医療圏の医療機関へ受診する場合も多いようです。
他の医療圏を受診しても、国保医療費は患者の住所地にカウントされます。
有明保健医療圏が全国有数の高医療費医療圏である理由を探るため、これから数回、福岡県南部の医療圏の医療供給体制を分析してみます。
それぞれの医療圏を構成している市町は次の通りです。

久留米保健医療圏:久留米市、大川市、小郡市、うきは市、大刀洗町、大木町
八女・筑後保健医療圏:八女市、筑後市、広川町
有明保健医療圏:大牟田市、柳川市、みやま市

禁煙週間

2011 年 6 月 1 日 水曜日

昨日(5月31日)は「世界禁煙デー」でした。

そして、6月6日までは「禁煙週間」です。

世界保健機関(WHO)が世界中の国々に呼びかけている世界禁煙デーは今年で24回目です。

本年の禁煙週間のテーマは「みんなで知ろう!たばこの規制に関する世界保健機関枠組条約」です。

「たばこの規制に関する世界保健機関枠組条約」(The WHO Framework Convention on Tobacco Control)というものが締約されているのですが、あまり知られていません。

この条約の第2回締約国会議で「たばこの煙にさらされることからの保護に関するガイドライン」が採択されています。

すなわち、本年のテーマを噛み砕いて言えば、「みんなで知ろう!受動喫煙の防止」ということになるのでしょうか。

受動喫煙の防止については、多数の人が利用する施設については、平成14年に、管理者が必要な対策をはかる努力義務が法制化されています。

(健康増進法第二十五条)

 学校、体育館、病院、劇場、観覧場、集会場、展示場、百貨店、事務所、官公庁施設、飲食店その他の多数の者が利用する施設を管理する者は、これらを利用する者について、受動喫煙(室内又はこれに準ずる環境において、他人のたばこの煙を吸わされることをいう。)を防止するために必要な措置を講ずるように努めなければならない。

 

採択されたガイドラインではもっと踏み込んだ規制が求められており、昨年2月、公共の場は原則として全面禁煙であるべきであるという行政指導通知が発出されています。

広報「みやま」の5月号には<禁煙した先輩からのひとこと>が掲載してありました。

・仕事に集中でき、能率が上がった。

・体力的にも精神的にも、粘り強くなった。

・なんとなく後ろめたい気持ちから開放され、吸わなくても大丈夫な自分って気持ち良い。

・一番うれしいのは、家族の信頼が得られているのを感じること。

・自分だけでなく、中学生の娘と小学生の息子のせきが減った。

介護保険制度の財源(2)

2011 年 3 月 28 日 月曜日

みやま市の平成21年度決算を例に介護保険の財源構成を解説します。
介護保険は介護保険事業特別会計で運用されています。
この特別会計の歳出予算規模は39.3億円、総務費等を除く保険給付費は36.4億円です。
財源として大きい順に並べると、次の通りです。

支払基金交付金    11.0億円
(第2号被保険者の保険料です)
国庫支出金       9.3億円
(国の負担分で、このうち2.8億円が財政調整交付金、0.2億円が地域支援事業交付金です)
一般会計からの繰入金  6.3億円
(市の負担分です)
県支出金        5.6億円
介護保険料       6.5億円
(第1号被保険者の保険料です)

それぞれの支出割合は、前回記載の割合とは少しずつ異なっています。
保険料(第1号+第2号)分は計17.5億円で、保険給付費の48%です。
本来の50%に届いていません。
国庫支出金(地域支援事業交付金を除く)は保険給付費の25%で、過不足はありません。
県支出金と市の一般会計繰入金は、いずれも12.5%を上回っていますが、それは総務費等の保険給付費以外の負担が必要であるためです。
なお、市の一般会計からは、この年、特別会計への繰出金以外に「介護基盤緊急整備事業費」3千5百万円が支出され、小規模多機能型居宅介護拠点が整備されています。
この支出額のうち2千7百万円は県からの「介護基盤緊急整備等臨時特例交付金」という補助金です。

後期高齢者医療制度の財源(2)

2011 年 3 月 23 日 水曜日

みやま市民(人口4万2千人)の16.5%は75歳以上の後期高齢者(約7千人)です。
後期高齢者1人あたり100万円の医療費として、みやま市の後期高齢者には約70億円の医療費を要しています。
患者窓口負担分を除くと約60億円が広域連合を通じて支払われていることになります。

みやま市の一般会計へは、県からの「後期高齢者医療保険基盤安定負担金」歳入が1.1億円あり、一般会計からは、広域連合への「後期高齢者医療療養給付費負担金」5.3億円と後期高齢者医療特別会計への繰出金1.7億円が支出されています。
広域連合への負担金は、この制度を支える公費(5割)のうちの市町村の分担分です。
特別会計への繰出金は事務費繰出金(3千万円)と「保険基盤安定繰出金」1.4億円です。
後期高齢者医療特別会計は、一般会計からの繰入金1.7億円と75歳以上から徴収した保険料3.4億円が主な収入で、総額5.2億円の歳入です。
これから総務管理費等を除いた5.0億円が広域連合へ納付されています。
国保特別会計からは、若年者による「後期高齢者支援金」として5.9億円が広域連合へ拠出されています。
この拠出金は、数年後より、国保の加入者への特定健診(いわゆるメタボ健診)・特定保健指導の実施状況に応じて上下することになっています。
国保特別会計では、特定健診事業費が1.7千万円支出されています。

以上より、みやま市から広域連合へは、5.3億円(一般会計)+5.0億円(後期高齢者医療特別会計)+5.9億円(国保特別会計)=16.2億円が支出されていることになります。
60億円のうち残りの40億円以上は、国・県の税金と協会けんぽ・健保組合が負担していることになります。

国民健康保険の財源(8)

2011 年 3 月 15 日 火曜日

国保の保険料も、すべてが医療給付費に充てられるわけではありません。
75歳未満の加入者が払う保険料の中には後期高齢者医療制度への支援金が含まれています。
後期高齢者医療制度の財源の多くは若い世代が支える仕組みになっているからです。
また、40歳以上65歳未満の加入者の保険料には、介護保険制度への納付金も含まれます。
みやま市の場合、保険料11.5億円のうち8.2億円(71%)が医療給付費分で、2.1億円(19%)が後期高齢者支援金分、1.2億円(10%)が介護納付金分です。
すなわち、みやま市民の保険料は、医療給付費(保険給付費)36.5億円の4分の1以下にしか充てられず、4分の3は国庫・県からの支出金や支払基金からの前期高齢者交付金、退職者医療療養給付費交付金が充てられ、それでも不足する2.8億円が一般会計から繰り入れられているという構図です。
2.8億円は、市民税収入14.9億円の約5分の1に相当する額となりますので、保険料の設定は市町村財政を左右する重要事項だということができます。
みやま市に限らず、多くの市町村でも同様です。

国民健康保険の財源(7)

2011 年 3 月 14 日 月曜日

国保の財源構成について、みやま市(人口4万2千人)を例に具体的に述べてみます。
みやま市の平成21年度の国民健康保険特別会計の歳出は54億円、歳入は57.3億円でした。
歳出と歳入の差が約3.3億円あり翌年度の特別会計へ繰り越されますが、歳入のうち3.1億円は前年度からの繰越金ですので、実質的予算規模は歳出相当の54億円です。
歳出54億円の内訳は、多い順に次の通りです。
・保険給付費   36.5億円(67.6%)
・共同事業拠出金  7.3億円(13.5%)
・後期高齢者支援金 5.9億円(10.9%)
・介護納付金    2.5億円( 4.6%)
・他(総務管理費等)1.8億円
国保特別会計歳出の約3分の2が保険給付費です。
保険者の負担金として後期高齢者医療制度、介護保険制度のための支出もあります。
なお、後期高齢者医療特別会計、介護保険事業特別会計は別会計です。
歳入の内訳は、多い順に次の通りです。
(%は54億円に対する比率)
・国庫支出金    14.5億円(26.9%)
・前期高齢者交付金 12.3億円(22.8%)
・保険料      11.5億円(21.3%)
・共同事業交付金   7.0億円(13.0%)
・療養給付費交付金  3.5億円( 6.5%)(退職者医療)
・一般会計繰入金   2.8億円( 5.2%)
・県支出金      2.3億円( 4.3%)
健保組合の場合は50%を加入者の保険料で賄いますので、国保は加入者負担率が小さい制度設計となっています。
共同事業については、国保連へ7.3億円を拠出して7億円が交付されていますので、差し引き0.3億円のマイナスですが、国庫・県支出金のうち計0.5億円は共同事業負担金ですので、収支バランスはプラスです。
一般会計からの繰入金(2.8億円)は、国保特別会計の不足分の負担を納税者全般へ求めるもので、本来はゼロに近づけるべき歳入です。(一般会計へは、国・県からの「国保基盤安定負担金」歳入が計1.2億円あります。)
これを保険料で賄うためには、保険料を24%も引き上げなければなりません。
なお、未納で回収できない保険料が1.8億円もあります。
保険料を引き上げると未納者が増えるジレンマがあります。

みやま市スポーツクラブ

2011 年 1 月 6 日 木曜日

みやま市スポーツクラブ(仮称)では、スポーツの体験を通してスポーツを始めるきっかけにしてもらおうと運動教室を開催しています。

1月から2月にかけて、本学のトレーニングルームで、以下の3つのプログラムが開催されます。それぞれ全5回のコースです。

問い合わせは本学の事務局まで。

 

リフレッシュ体操(火曜19:30~20:30):1/1118252/18

ヨガ教室    (水曜19:30~20:30):1/1219262/29

高齢者運動教室 (金曜13:00~14:30):1/1421282/411

 

リフレッシュ体操は、20~50代の方が対象で藤崎道子先生(エクササイズスタジオFeel代表:九州には6人しかいない日本フィットネス協会のディレクター)による指導です。

定員20名で参加費は5回分計1000円です。

ヨガ教室( http://www.city.miyama.lg.jp/file/temp/712488.pdf )は初心者対象で、ヨガインストラクターのMakiさんによる指導です。

定員20名で参加費は5回分計2000円です。

高齢者運動教室は、「介護予防筋力アップ教室(基山町)」や「いきいき減量教室(田川郡)」等実績多数の堀田亮先生による指導です。

定員20名で参加費は5回分計1000円です。

学長室の窓から

2011 年 1 月 1 日 土曜日

学長室の窓からは、女山、古僧都山、清水山、鷹取山、御牧山、鷲ノ巣山、障子ケ岳とみやま市の東の山壁を一望できます。神籠石に囲まれた女山(ぞやま)の麓の平野部は古代遺跡の宝庫です。瀬高町山門の堤地区には巨石古墳が12基ありますが、この巨石群から東方に、飛形山頂、姫御前岳、日向神社が等間隔に一直線上に並びます。日向神社は25km彼方の黒木町に人知れずある天照大神が祀られた神社ですが、堤巨石群に関する古文書には記載があります。古代の人々が二つの霊峰を結ぶ線上に等間隔に巨石や神社を祀ったのであるとすれば、どうやって測量したのか謎めきます。また、学長室の眼前の平野部には古くからのお宮もたくさんあります。大陸から海流に乗り有明海から矢部川河口に上陸した人々が我が国へ大陸文化をもたらしましたが、渡来人たちが航海の安全に感謝して神々を祀ったのが古いお宮が数多くある由来でしょう。太神(おおが)地区の数多くのお宮のなかに、小さな「こうやの宮」という祠がありますが、ここには渡来人が七支刀を持った像が祀られています。七支刀は百済の要請で倭王が倭軍を出して新羅を討ったことへの感謝の証として西暦372年に百済から倭王に献上されたものですが、それにまつわる像がなぜ瀬高に祀られているのかは大きな謎です。
早いもので、このように太古に思いを馳せながら、これらの借景を背に執務する日々が1000日を超えました。新年を迎え、次の1000日が始まっています。学長室の窓からは未来も見えます。大学が発展し、学生達が世界で活躍している姿に思いを馳せているところです。学長室の窓からの眺望がより拓けますよう、みやま市の皆様方のご支援をよろしくお願いいたします。
(みやま市広報掲載稿)

キャンドルナイト(平成22年夏)

2010 年 6 月 14 日 月曜日

電気を消してロウソクの灯りで夜を過ごす「100万人のキャンドルナイト」というイベントが、夏至の日と冬至の日の前後に全世界で行われています。

みやま市のキャンドルナイトは、今週末(6月19日土曜日)に保健医療経営大学で開催されます。

午後7時からで、入場料は300円です。

みやま市で行われるキャンドルナイトは、石油を原料とした西洋ロウソクは一切使用せず、はぜの実を原料とした和ろうそくのみで行うことが特色です。

はぜの実から木蝋を精製する工場は世界(日本)に3か所だけになってしまいました。

そのひとつがみやま市高田町に残っています。

みやま市は「木蝋の里」です。

今夏のキャンドルナイトは「特大の和ろうそく」もお待ちしています。

和ろうそくの灯りの中で桂靖子さんがコカリナを演奏され、藤岡郁弥くんが民話を語ります。

コカリナとは桜の木でできたオカリナで、木の優しい音色を奏でます。

藤岡くんは、みやま市や柳川市の民話を老人ホームで語る活動を続けている小学校4年生です。

俳句も勉強中ということで、和ろうそくのように日本の将来を明るく灯してくれそうです。

みやま市の医療・介護決算(歳出)

2010 年 2 月 2 日 火曜日

平成20年度みやま市決算書から医療・介護関連歳出を抽出してみます。

 

一般会計から医療介護関連特会への繰入金 11.3億円

(内訳)国保特会へ             3.0億円

老人保健特会へ           0.5億円

後期高齢者医療特会へ        1.7億円

    介護保険特会へ           6.0億円

一般会計歳出のうち医療介護関連歳出    8.8億円

(内訳)自立支援医療給付費         0.4億円

    重度心身障害者医療費        1.3億円

    母子家庭等医療費          0.3億円

    乳幼児医療費            0.5億円

    生活保護医療扶助費         5.1億円

    生活保護介護扶助費         0.1億円

    妊婦健診委託料           0.1億円

    救急医療対策補助金         0.1億円

    予防接種委託料           0.5億円

    がん検診等委託料          0.2億円

    校医報酬              0.2億円

※ 一般会計歳出の1割近くは医療機関へ支出されています。

  介護を併せると12%以上が医療・介護への給付です。

 

国保特別会計歳出のうち保険給付費      36.7億円

国保特別会計歳出のうち保健事業費       0.2億円

老保特別会計歳出のうち医療給付費       5.7億円

介護保険特別会計のうち保険給付費      33.8億円

介護保険特別会計のうち介護予防事業費     0.2億円

※ このほか支払基金からは健康保険の、広域連合からは後期高齢者の医療給付が行われます。それぞれ国保の保険給付費と同規模の額です。すなわち、一般会計予算の規模に迫る額が、医療・介護給付のために使われていることになります。

みやま市の医療・介護決算(歳入)

2010 年 2 月 1 日 月曜日

平成20年度みやま市決算書から医療・介護関連歳入を抽出してみます。

 

一般会計歳入合計(収入済額)     156.5億円

医療介護関連特別会計歳入合計     108.2億円

(内訳)国民健康保険事業特別会計     57.4億円

老人保健特別会計歳入合計      7.0億円

後期高齢者医療特別会計歳入合計   5.1億円

介護保険事業特別会計歳入合計   38.7億円

※ 医療・介護関連特別会計の歳入実績は、一般会計歳入実績の3分の2の規模です。

 

一般会計歳入のうち市民税        15.3億円

特別会計歳入のうち保険料        20.7億円

(内訳)国民健康保険税          11.2億円

後期高齢者医療保険料        3.4億円

介護保険料             6.1億円

※ 市民にとって、市民税負担より保険料負担のほうが大きいのが現実です。

 

一般会計歳入のうち医療・介護関連歳入   4.2億円

(※生活保護医療扶助費を除く)

(内訳)国民健康保険基盤安定国負担金    0.1億円

県負担金    1.1億円

後期高齢者医療保険基盤安定県負担金 1.0億円

民生費医療費県支出金        1.1億円

老人保健特会からの繰入金      0.5億円

介護保険特会からの繰入金      0.4億円

※ 医療・介護関連歳入は特別会計歳入だけではありません。

 

医療介護関連特会へ国庫・県からの支出金 35.1億円

(内訳)国保特会へ国庫支出金       15.1億円

国保特会へ県支出金         2.3億円

老保特会へ国庫支出金        2.5億円

老保特会へ県支出金         0.5億円

介護保険特会へ国庫支出金      9.4億円

介護保険特会へ県支出金       5.3億円

※ 特会への国庫・県からの還流は、市民税と保険料を併せた額(36億円)に匹敵します。

 

医療介護関連特会へ拠出機関からの交付金36.7億円(拠出金 25.9億円)

(内訳)国保療養給付費交付金  3.4億円(退職者医療    拠出金なし)

国保前期高齢者交付金 11.5億円(前期高齢者納付金 0.0億円)

国保共同事業交付金   7.7億円(共同事業拠出金  7.5億円)

老保支払基金交付金   3.3億円(国保から老保拠出金1.2億円)

介護保険支払基金交付金10.8億円(国保から介護納付金2.3億円)

後期高齢者医療制度 交付金なし(国保から後期高齢者支援金5.3億円)

            (後期高齢者医療特会から広域連合納付金4.9億円)

         (一般会計から後期高齢者医療療養給付費負担金4.7億円)

※ 拠出機関からの交付金も市民税と保険料を併せた額に匹敵し、拠出額を上回ります。

地方都市経済と医療費

2009 年 10 月 31 日 土曜日

本日、仙台で日本医療経営学会が開催されます。

http://www.policy.med.tohoku.ac.jp/JAHA2009/

保健医療経営大学からは、私が「地方都市経済における医療費の意義について」と題した発表を行います。

医療費として流通する資金の地方都市経済へ与えるインパクトについて考察しました。

F県南部の地方都市(M市)について、市民に使われる医療費の総額を、国民医療費統計と人口統計により推計しました。

M市民(人口4万2千人)には年間157億円の医療費が使われていると推計しました。

M市の決算(平成19年度)では、国民健康保険事業特別会計のうち保険給付費が39億円、老人保健事業特別会計のうち医療諸費が60億円、一般会計からの公費負担医療費が7億円支出されていますので、医療機関へ支払われた157億円のうち106億円(約3分の2)は市の会計を経由して支払われたことになります。

106億円の財源構成は、市税11億円(うち一般会計から特別会計への操出金が9億円)、国民健康保険料13億円、県税9億円、国税42億円、支払基金交付金31億円でした。

労働力人口に比して高齢者人口が多い地方都市においては、外部(国庫等)からの歳入が厚く、市民が保険料や税金として拠出した総額よりも多い資金が還流します。

医療機関への支出は、ほとんどストックされずに職員給与や業者への支払いに充当されていますので、医療費の市外流出を留めれば、地域経済刺激効果が期待されます。

重症化抑止可能疾患を市内医療機関でコントロールすることで、医療費を適正化し、かつ、医療費の市内還流で地方都市経済を活性化することができます。

ローカルFMに生出演しました

2009 年 10 月 25 日 日曜日

昨夕、午後5時15分から10分余り、ドリームスFMに出演しました。

収録は、久留米市六角堂広場のサテライトスタジオ。

パーソナリティーのダニー・ババさんの「馬場100選」コーナーで、本日の「食の祭典」と「大学祭」のPRをしました。

(筑後スローフードフェスタ2009について)

スローフードとは、生産者の心が見える食材です。

筑後の活力を支えているのは第一次産業です。

筑後地域16市町村で多彩なイベントが行われています。

(みやま市での25日のイベントについて)

40種類のスローフードが食べ放題の「みやまてんこ盛りバイキング」や「みやま田舎んもん市場」が待っています。

スローフードの食材は加工されると別の姿になります。

「食の祭典」では、加工する人の心も見える、こんにゃくづくり体験、まんじゅうづくり体験、うどん打ち体験、ジャムづくり体験、味噌づくり体験などの体験コーナーが盛りだくさんです。

(他の企画について)

ありあけ新世高校生がソーラークッカー(太陽熱調理)の実演をします。

誠修高校生がハンドマッサージによる癒しを演出します。

一日限りのフィットネスクラブもオープンします。

結城登美雄氏の「地域で支え合う食と農」の講演会があります。

保健医療経営大学の大学祭が同時開催です。

音楽サークルのライブがあります。

茶道部による「大学茶屋」もあります。

(コーナーのまとめとして、ダニー・ババさんが一句、川柳「馬場百選柳」を披露)

五七五といえば「連句興行」もあります。

楽しいことばかりですので、皆さん、遊びに来てください。

キャンドルナイト

2009 年 6 月 13 日 土曜日

来週の土曜日(6月20日)は夏至前夜です。

この夜19時半から、保健医療経営大学を会場に「第5回木蝋の里みやまキャンドルナイト」が開催されます。

毎年、夏至の夜と冬至の夜に世界規模で開かれる「100万人のキャンドルナイト」 に合わせて開かれるものです。

みやまのキャンドルナイトは和ろうそくの灯りのみで行われるのが特色です。

今回は、「たかたおはなし会」によるブラックシアター(ブラックライトを使った演劇)が楽しめます。

プレイベントとして、18時からキャンドルナイト開場の19時まで、「市民公開講座(特別授業・やっぱ英語はおもろナイト!)」を開催します。

学習塾講師や予備校講師等の豊富な経験があり、本学では英語/英会話/ビジネス英語を担当している小手川先生が、英語をおもしろく学ぶヒントを伝授します。

扶助費は市財政を破綻させるか(12)

2009 年 6 月 9 日 火曜日

医療費や扶助費が市財政悪化の元凶であるかのように言われるようになって久しく、あちこちで意図的に医療費や扶助費を抑制しようとする動きが顕著になってきました。

歴史的には、もっぱら高額医療費が槍玉に挙げられ、高額医療費の審査はかなり厳格に行われています。

高額医療費は、抑制できる余地は意外に少ないのです。

もとより高額医療費は命にかかわる医療のために支出されることが多いので、抑制するにも限度があります。

従って総医療費を意図的に抑制しようとすれば、皺寄せはむしろ、市内で普通に行われている一般医療に向かうことになってしまいます。

医療機関の経営環境はずいぶん厳しくなってきました。

これ以上厳しくなれば、医療従事者は勤務条件のいい都市部へと逃げてゆき、市内の医療提供体制が貧弱になってゆきます。

市民のお金の一方的流出が加速し、地域経済は疲弊してゆきます。

医療費や扶助費は、意図的に抑制するのではなく、結果として抑制できるような地域経営を行わなければ、地域経済の行く末が危ぶまれます。

みやま市はじめ自治体には、「医療費抑制」を政策目的とせず、結果として、総医療費が抑制できるような政策手段を充実してほしく思います。

扶助費は市財政を破綻させるか(11)

2009 年 6 月 8 日 月曜日

すべての市民が健診を受診して、

健診で病気を発見されたすべての人が市内の医療機関を受診し、

(あるいは保健指導に従い、)

すべての受診者が治療を継続すれば、

市内の医療機関の従事者は安定した収入が確保できて地域経済は活性化し、

高額医療費(の市外流出)が少なくなるので、

結果として、

総医療費は抑制されます。

医療費が抑制されれば保険料は上がりません。

同様に、

扶助費として支出される医療や福祉のための経費も、

効果的に市内の機関で早期治療や介護予防に使われれば、

地域経済の活性化財源となり、

結果として、

扶助費の総額は抑制されます。

 

これが、ここまでの論点の整理です。

しかし現実は、

大半の市民は健診を受診せず、

健診で病気が発見されても受診せず、

症状が軽ければ受診しても治療を中断し、

症状がひどくなって(病気が悪化して)はじめて(市外の)医療機関を受診するので、

市内の医療機関の経営は安定せず、

結果として、

総医療費は増加し、

保険料も上がります。

同様に、

扶助費も増加する高額医療費や介護費にあてがわれ、

結果として、

扶助費の総額も増加します。

 

現実に照らせば、医療費や扶助費の増加は、市民のお金の一方的な流出のあらわれであり、医療費や扶助費が市財政悪化の元凶のように言われるとしても仕方ありません。

扶助費は市財政を破綻させるか(10)

2009 年 6 月 6 日 土曜日

広報みやま6月号に特定健診の案内が掲載されています。

健診対象者は、みやま市国保加入者で40歳以上75歳未満。

集団健診は校区ごとに場所と日時を設定し、がん検診と同時実施。

個別健診は各医療機関で実施。

健診費用は1000円が徴収されます。

特定健診は保険の実施主体の義務として行われますので、国保が国保の加入者を対象に実施します。

75歳以上の人は国保の加入者ではなく後期高齢者医療制度の加入者なので後期高齢者医療制度の健診を受けることになります。

会社の健康保険(被用者保険)の加入者は会社の特定健診の対象者です。

実際は、75歳以上の人や会社の健康保険の家族(被扶養者)は地域で生活している場合が多いので、国保が実施する集団検診(住民健診)を受けることができるような制度運用がなされています。

(費用負担は制度間で調整されます。)

従って、国保の特定健診は、実際の国保加入者の健診数よりも多い受診者数を見積もって健診計画を立てなければなりません。

みやま市の特定健診受診率は、制度が発足した平成20年度は約27%でした。

健診会場に受診者が溢れる、という状況にはほど遠いようです。

健診機会を実態に合わせて縮小すると、さらに受診者が減ってしまいます。

今年度は40%が目標です。

国の目標値は平成24年度までに65%です。

健診の機会を倍増し、どの会場も受診者が溢れるような状況へと持ってこなければ、目標達成は困難です。

扶助費は市財政を破綻させるか(9)

2009 年 6 月 3 日 水曜日

症状がない人を受診させるのは困難です。

健康診断で異常が発見され「要受診」と判定された人の大半が、翌年の健康診断までの間、受診を怠っている実態があります。

これでは何のために健康診断を行っているのかがわかりません。

昨年春から、特定健診(いわゆるメタボ健診)制度が始まりました。

この制度とペアになる制度として特定保健指導制度も始まりました。

特定健診で発見されたメタボリック症候群のリスクが高い人を放置しないために新たに始まった制度です。

このふたつの制度をうまく運用すれば、長期的には、総医療費抑制効果と地域内医療費保留効果(地域経済活性効果)の二つの成果を得ることができるはずです。

しかし、特定健診の受診率が、特に国保加入者において著しく低いという現実があります。

受診率を向上させないことには机上の空論となってしまいます。

扶助費は市財政を破綻させるか(8)

2009 年 6 月 2 日 火曜日

一般的な医療の提供体制を充実させても、肝心の高血圧や高脂肪血症や糖尿病で受診が必要な人が受診しないのでは開店休業です。

これらの病気は、発病の初期は症状となって現れず、症状が出現した頃には病気がかなり進行していたりします。

脳卒中や心筋梗塞になってはじめて受診したり、受診して間もなく人工透析が必要になったりするケースが多いのが実情です。

受診していない間は医療費はまったくかかりませんが、いざ受診したら、それまで節約できたかに思えた分が、その何倍もの負担で圧し掛かってきます。

市町村によっては、受診しないことを美徳として国保保険料を使わなかった人を表彰したりするところもあったようですが、高齢者のほとんどは、何らかの生活習慣病危険因子をはらんでいるものですから、受診は奨励こそすれ抑制してはいけません。

扶助費は市財政を破綻させるか(7)

2009 年 6 月 1 日 月曜日

医療サービスの提供体制を整備するには経費がかかります。

たとえば週に数人しか夜間のお産がないような市町村で独自に24時間産科医療体制を整備すれば、どうしても支出超過となってしまいます。

そもそも各市町村に夜間にくまなく産科医を配属できるほど産科医はいないので、体制を整備しようにも医師確保に難があります。

同一医療圏内の近隣市に24時間産科医療を行う医療機関があれば、そちらに市民の医療を委ねたほうが効率的です。

委ねられた医療機関も、患者数が増えて経営効率が良くなります。

産科に限らず、需要が少ない医療については、医療圏内のどこかの医療機関に医療を集約させるのが、効率的です。

医療は、医療圏内で完結しさえすれば、市町村を越えた分業体制が望ましい、ということができます。

ここまでは前回までに述べた論点とほぼ同じですが、実際の医療需要の大半(8~9割)は、ごくごく一般的な病名への対処であるという事実認識が必要です。

風邪や高血圧や高脂血症や糖尿病の治療まで近隣市の医療機関に委ねるようでは、市民のお金の流出による経済衰退は免れません。

これらの病気が進行すれば市内の医療機関では手に負えなくなってきますが、適切な医療によって病気の進行を止めることができます。

特別な医療サービスの提供体制の充実ではなく、ごく一般的な医療の提供体制を充実させるだけで、市民のお金の流出を食い留めることができます。

扶助費は市財政を破綻させるか(6)

2009 年 5 月 27 日 水曜日

同じ病気であっても、昼間だと市内の医療機関で対処できるが、時間外救急だと市外の医療機関へ行かなければならない、というような事例はよくあります。

たとえばこどもが熱を出したとき、昼間だったら近くの小児科医を受診できますが、夜間だったら遠くの医療機関へ行かなければなりません。

夜まで待たずに受診しよう、という世論を盛り上げるだけで市民のお金の流出はずいぶん防げます。

病気が軽いうちだったら市内の医療機関で対処できるが、病気が進行したら市外の医療機関へ行かなければならない、というような事例もよくあります。

たとえば、高血圧や糖尿病は初期であれば市内の医療機関で対処できますが、進行して脳卒中や人工透析になったら遠くの医療機関の受診が必要になったりします。

この場合、市民のお金が流出するのみならず、進行した病気の医療費はぐんと高くなるので市民の保険料も高くなってしまいます。

早期発見して早期治療しよう、という世論を盛り上げるだけで市民のお金の流出を防ぎ、保険料を安くすることができます。

扶助費は市財政を破綻させるか(5)

2009 年 5 月 22 日 金曜日

市民に必要な医療をすべて市内で完結させる、というのは保護貿易主義的な発想です。

効率的な方法ではありません。

たとえば需要が少ない高額医療機器を、近隣市の医療機関が保有しているにもかかわらず自市内にも配置するというのは、機器導入の採算が見込めません。

夜間救急医療体制にも多くのコストを要します。

夜間の需要が少ない診療科についてまで、すべての診療科について夜間の医療サービスを充実させても、採算の見通しは立ちません。

需要(発生頻度)が少ない、特別な医療サービスを必要とする病態への対応は、地域間分業を推進すべきでしょう。

発生頻度が少なくても、患者が特定の医療機関に集約されれば、不採算性は薄らぎます。

ここで問題となるのは、そのような特別な医療サービスを必要とする病態(合併症を併発している場合、病状が進行して重症化している場合、時間外診療など)であるほど、多くの医療費を要することです。

そのような患者が市外の医療サービスを求めると、ひとりあたり数百万円、数千万円のお金が、毎年、市外へ流出してしまいます。

特別な医療サービス提供体制の整備は採算がとれない、しかし、特別な医療サービスの提供体制をとらなければ市民のお金が一方通行で逃げてゆく、というジレンマを解消する手段はあるのでしょうか?