‘診療報酬改定’ カテゴリーのアーカイブ

平成22年度診療報酬改定(17)

2010 年 3 月 1 日 月曜日

がん医療の推進に関する改定です。

まず、がん診療連携拠点病院の加算です。

がん診療連携拠点病院におけるキャンサーボード(がん患者の状態に応じた適切な治療を提供することを目的として医療機関内で開催される検討会)の開催や院内がん登録の実施が評価され、がん診療連携拠点病院加算が引き上げられます(入院初日4千円→5千円)。

また、がん診療連携拠点病院を中心とした連携も評価されます。

がん診療連携拠点病院等と地域の医療機関が、がん患者の退院後の治療をあらかじめ作成・共有された計画に基づき連携して行い、適切に情報交換を行うことを促すものです。

がん治療連携計画策定料(計画策定病院)退院時7500円が新設されます。

がんと診断された患者で、がん診療拠点病院又は準ずる病院において、初回の手術・放射線治療・化学療法等のため入院した患者に対し、(あらかじめ策定してある地域の医療機関との地域連携診療計画に基づき、)個別の患者の治療計画を策定し、患者に説明し、同意を得た上で、文書により提供するとともに、退院後の治療を連携して担う医療機関に対して診療情報を提供した場合に算定されます。

がん治療連携指導料(連携医療機関)情報提供時3千円も新設されます。

がん治療連携計画策定料を算定した患者に対し、計画策定病院において作成された治療計画に基づき、計画策定病院と連携して退院後の治療を行うとともに、計画策定病院に対し、診療情報を提供した場合に算定されます。

平成22年度診療報酬改定(16)

2010 年 2 月 28 日 日曜日

重点課題2-4(勤務医負担軽減/医療・介護関係職種の連携の推進)について、在宅復帰後を見越した地域連携が評価されています。

亜急性期・回復期の病院を退院後に、通院医療・在宅医療を担う病院・診療所や、リハビリテーション等の医療系サービスを担う介護サービス事業所までも含め、退院後も切れ目ない医療を提供できるよう、退院後の療養を見越した地域連携診療計画が求められます。

また、退院後の生活を見通し、入院後比較的早期から、介護サービスの導入を見越した居宅介護支援事業者等と連携する取り組みも必要です。

具体的には、

1.地域連携診療計画において、退院後の通院医療・リハビリテーション等を担う病院・診療所・介護サービス事業所等を含めた連携と情報提供が行われた場合の評価が新設されます。

地域連携診療計画退院計画加算 千円 の新設

算定要件は、患者ごとに策定された地域連携診療計画に沿って、退院後の療養を担う保険医療機関又は介護サービス事業所と連携を行い、退院後の診療計画について、文書で退院後の療養を担う医療機関や介護サービス事業所等に提供した場合です。地域連携診療計画退院時指導料1(退院時1回6千円)に加算されます。

地域連携診療計画退院時指導料2(退院後初回月に1回)3千円 の新設

算定要件は次の通りです。

(1) 診療所又は許可病床数 200床未満の病院において、地域連携診療計画に基づき、地域連携診療計画退院時指導料1を算定する医療機関を退院後の患者に対して、外来医療を提供した場合に、初回月に算定する。

(2) 退院日の属する月の翌月までに、地域連携診療計画管理料を算定する医療機関に対して、診療状況を報告すること。

2.退院後に介護サービスの導入や区分の変更が見込まれる患者に対し、見込みがついた段階から、入院中の医療機関の医師又は医師の指示を受けた看護師等がケアマネジャーと共同で、患者に対し、介護サービスの必要性等について指導を行うとともに、退院後の介護サービスに係る必要な情報共有を行った場合の評価が介護支援連携指導料3千円(入院中2回)として新設されます。

算定要件は、入院中の医療機関の医師又は医師の指示を受けた看護師・薬剤師・理学療法士、社会福祉士等が、入院中の患者の同意を得て、居宅介護支援事業者等の介護支援専門員と退院後に利用可能な介護サービス等について共同して指導を行った場合です。

なお、退院時共同指導料の多職種連携加算を算定する場合には、同日に行った指導について、介護支援連携指導料は算定できません。

平成22年度診療報酬改定(15)

2010 年 2 月 27 日 土曜日

重点課題2-3(勤務医負担軽減/地域の医療機関連携の推進)については、地域医療を支える有床診療所が評価されます。

具体的には、

1.有床診療所入院基本料の再編成

手厚い看護職員の配置を行う有床診療所の評価が新設され、また、評価区分が見直されます。

現行は、

(看護職員5人以上)

7日以内  8100円

8~14日 6600円

15~30日4900円

31日以上 4500円

(看護職員1~4人)

7日以内  6400円

8~14日 4800円

15~30日3200円

31日以上 2800円

の二区分だったところが、次のように改正されます。

(看護職員7人以上)

14日以内 7600円

15~30日5900円

31日以上 5000円

(看護職員4~6人)

14日以内 6800円

15~30日5100円

31日以上 4600円

(看護職員1~3人)

14日以内 5000円

15~30日3700円

31日以上 3400円

看護ケア付きの宿泊料金(入院基本料)がカプセルホテル以下の2800円という情況は、若干改善されました。

2.後方病床機能の評価

重点課題1-3で既述していますが、初期加算の新設、医師配置加算の見直し、重症児等の受け入れの評価など、急性期医療及び在宅医療等に対する後方病床の機能を有する等、地域医療を支える有床診療所の機能が評価されています。

平成22年度診療報酬改定(14)

2010 年 2 月 26 日 金曜日

重点課題2-3(勤務医負担軽減/地域の医療機関連携の推進)については、地域における医療機関の連携について、個々の患者に対し適切な場所での療養を提供する観点からの見直しが行われます。

具体的には、

1.比較的長期の療養を担う病棟における退院調整加算の見直し

退院調整加算について、手厚い体制で退院調整を行う場合の加算が新設されるとともに、名称が慢性期病棟等退院調整加算に変更されます。

新設される加算は、

退院調整部門が設置されており、退院調整に関する経験を有する専従の看護師及び専任の社会福祉士又は専任の看護師及び専従の社会福祉士が配置されていることを施設基準とした、療養病棟入院基本料等の算定患者が退院した場合の1400円、障害者施設等入院基本料等の算定患者が退院した場合の3400円です。

2.主に急性期医療を担う病棟における退院調整加算

後期高齢者退院調整加算について、急性期治療を受け、病状の安定が見込まれた患者について、必要に応じて医療と介護が切れ目なく提供され、介護保険サービスの活用も含めて支援する観点から、急性期病棟等退院調整加算に名称変更され、対象年齢も拡大されます。

平成22年度診療報酬改定(13)

2010 年 2 月 25 日 木曜日

重点課題2-2(勤務医負担軽減/医師業務の軽減に向けた取組の推進)でクローズアップされている項目に、病院勤務医の事務作業を補助する職員の配置に対する評価があります。

急性期の入院医療を担う病院勤務医にとって、診断書の作成、診療録の記載等の書類作成業務が特に大きな負担となっています。

前回の改正で新設された医師事務作業補助体制加算が引き上げられるとともに、より多くの医師事務作業補助者を配置した場合の加算が新設されます。

15対1補助体制加算が8100円で新設されます。

20対1補助体制加算が6100円で新設されます。

25対1補助体制加算は3550円から4900円へ引き上げられます。

50対1補助体制加算は1850円から2550円へ引き上げられます。

75対1補助体制加算は1300円から1800円へ引き上げられます。

100対1補助体制加算は1050円から1380円へ引き上げられます。

また、施設基準も緩和されます。

平成22年度診療報酬改定(12)

2010 年 2 月 24 日 水曜日

重点課題2-2(勤務医負担軽減/医師業務の軽減に向けた取組の推進)については、より効果の期待できる勤務医負担軽減や処遇改善のための工夫がなされます。

具体的には、急性期看護補助体制加算、栄養サポートチーム加算、呼吸ケアチーム加算、小児入院医療管理料など新たに評価される項目について、病院勤務医の負担軽減や処遇改善に資する体制が算定要件に加えられます。

① 病院勤務医の勤務状況について具体的に把握していること。

② 勤務医の勤務状況や負担を把握し、改善に関する提言を行う責任者を配置すること。

③ 役割分担の推進のための多職種からなる委員会を設置し、病院勤務医の負担軽減及び処遇改善に係る計画の策定時や評価時、その他必要時に開催されていること。

④ 今後の勤務医負担軽減計画について、先進的な取組事例を参考に、具体的な取組内容や目標達成年次等を入れた計画を策定し、地方厚生局長等に提出すること。

⑤ 目標の達成状況について、年1回地方厚生局長等に報告すること。

が算定要件となります。

平成22年度診療報酬改定(11)

2010 年 2 月 23 日 火曜日

重点課題2-1(勤務医負担軽減/急性期入院医療の評価)については、医療関係職種の役割分担と連携も評価されます。

急性期入院医療においては、多職種による連携と、医療従事者の負担軽減が求められているためです。

具体的には、

1.看護補助者の配置の評価

急性期の入院医療を担う7対1入院基本料及び 10対1入院基本料について、看護補助者を配置した場合の加算が新設されます。

1日の入院患者数に対する看護補助者の配置数が50対1の場合、14日を限度として1日につき1200円、75対1の場合、800円が加算されます。

ただし、年間の緊急入院患者数が 200名以上の実績を有する病院、又は総合周産期母

子医療センターであること、重症度・看護必要度の基準を満たす患者の割合が7対1入院基本料においては15%以上、10対1入院基本料においては10%以上であること、看護補助者に対し、急性期看護における適切な看護補助のあり方に関する院内研修会を行っていること、などの条件があります。

2.多職種からなるチームによる取組の評価

急性期の入院医療を行う一般病棟において、栄養障害を生じている患者又は栄養障害を生じるリスクの高い患者に対して、医師、看護師、薬剤師及び管理栄養士などからなるチームを編成し、栄養状態改善の取組が行われた場合の加算2千円(週1回)が栄養サポートチーム加算として新設されます。

① 対象患者に対する栄養カンファレンスと回診の開催(週1回程度)

② 対象患者に関する栄養治療実施計画の策定とそれに基づくチーム診療

③ 1日当たりの算定患者数は、1チームにつき概ね30人以内とすること

等が算定要件となります。

チームメンバーは、栄養管理に関する所定の研修を終了した専任の医師、看護師、薬剤師、管理栄養士であり、歯科医師、歯科衛生士、臨床検査技師、理学療法士、作業療法士、社会福祉士、言語聴覚士なども配置されていることが望ましいとされています。

栄養サポートチーム加算の新設に合わせ、後期高齢者退院時栄養・食事指導料は廃止されます。

また、一般病棟において、医師、看護師、臨床工学技士、理学療法士などからなるチームにより、人工呼吸器の離脱に向け、適切な呼吸器設定や口腔状態の管理等を総合的に行う場合の加算1500円(週1回)が呼吸ケアチーム加算として新設されます。

専任の人工呼吸器管理等について十分な経験のある医師、6か月以上の専門の研修を受けた看護師、人工呼吸器等の保守点検の経験を3年以上有する臨床工学技士、呼吸器リハビリテーションを含め5年以上の経験を有する理学療法士によって構成される呼吸ケアチームが設置されていることが算定要件となります。

平成22年度診療報酬改定(10)

2010 年 2 月 22 日 月曜日

医療崩壊を回避するため救急医療等の再建に関する医療の採算性が大きく向上した診療報酬改定ですが、経営者の感覚では、採算性が向上した部門の勤務医には従来以上の労働を要求しがちです。

勤務医の負担軽減策を同時に実施しなければ、改定によってかえって勤務医の疲弊が加速し、医療崩壊に歯止めがきかなくなってしまいます。

重点課題2は医療従事者の負担軽減のための項目です。

重点課題1よりも本質的重要度が高い事項だと考えますが、本当に負担軽減策になっているかを検証する必要があります。

重点課題2-1(勤務医負担軽減/急性期入院医療の評価)については、一般病棟入院基本料に、人的資源を集中的に投入し充実した急性期の入院医療を提供している医療機関について、早期の入院医療が評価され加算されます。

具体的には、

1.一般病棟入院基本料の14日以内の期間の加算が、1日につき4280円から4500円に引き上げられます。

2.7対1及び10対1入院基本料において、月平均夜勤時間72時間以内の要件のみを満たせない場合は、特別入院基本料として、該当入院基本料の80%を3か月を限度として算定できるようになります。

3.準7対1入院基本料は廃止されます。

4.一般病棟入院基本料のうち15対1入院基本料は、1日につき9540円から9340円に引き下げられます。

5.後期高齢者特定入院基本料については、名称から「後期高齢者」を削除するとともに、75歳以上に限定していた対象年齢の要件が廃止され、病棟に90日を超えて入院する患者が広く対象となります。

看護職員が確保困難な病院、長期在院患者が多い病院にとっては厳しい改定となっています。

1日につき200円の引き下げは、200床だと1日あたり4万円、年間にして1500万円弱の引き下げを意味します。

数人分の人件費を削らなければ採算バランスがとれなくなるかもしれません。

平成22年度診療報酬改定(9)

2010 年 2 月 21 日 日曜日

重点課題1-4(救急等の再建/手術の適正評価)についての評価です。

救急医療再建の最後の項目になります。

我が国の外科手術の成績は国際的に高い水準にあります。

しかし、他の診療科と比較して負担が増加していることもあり、外科医師数は減少傾向にあります。

我が国における手術の技術水準を確保するため、手術料について重点的な評価が行われます。

具体的には、

1.外保連試案を活用した手術料の引き上げ

外科系学会社会保険委員会連合(外保連)作成による「手術報酬に関する外保連試案第7版」を活用し、高度な専門性を要する手術がより高く評価されます。

病院勤務医の負担軽減という観点もあることから、主として病院で実施している手術が優先して評価され、手術項目数全体の半分程度の手術料が引き上げられます。

外保連試案においては、技術度・協力者数・所要時間等を勘案し、それぞれの技術に応じた費用が算出されています。

実態と照らし合わせ、30~50%増の評価となる手術も多くあります。

乳幼児加算についても、加算の対象年齢が拡大されます(3歳未満→6歳未満)。

2.先進医療技術に係る新規手術

先進医療専門家会議及び診療報酬調査専門組織の医療技術評価分科会における検討結果を踏まえ、新規手術の保険導入が行われます。

(導入された技術の例)

①腹腔鏡下肝部分切除術(肝外側区域切除術を含み、肝腫瘍に係るものに限る。)

②エキシマレーザーによる治療的角膜切除術(角膜ジストロフィー又は帯状角膜変性に係るものに限る。)

③膀胱水圧拡張術(間質性膀胱炎に係るものに限る。)

3.新規保険収載提案手術の保険導入

医療技術評価分科会における検討結果を踏まえ、新規手術について保険導入が行われます。

(導入された技術の例)

①肝門部胆管癌切除術(1血行再建あり 2血行再建なし)

②膵中央切除術

③バイパス術を併用した脳動脈瘤手術

④経皮的大動脈形成術

⑤バルーンカテーテルによる大動脈遮断

⑥副咽頭間隙腫瘍摘出術

⑦脾温存膵体尾部切除術

⑧経肛門的内視鏡下手術(直腸腫瘍)

⑨重度腹部外傷例に対するダメージコントロール手術

⑩肺動脈血栓内膜摘除術

⑪前置胎盤帝王切開術

平成22年度診療報酬改定(8)

2010 年 2 月 20 日 土曜日

重点課題1-3(救急等の再建/急性期医療に対する後方病床機能の強化)について、急性期医療に対する後方病床機能が評価されます。

急性期医療を支えるためには、急性期医療の後方病床の確保や、在宅患者や介護施設入所者の状態が軽度悪化した際に入院医療を提供できる病床の確保が重要であるためです。

具体的には、

1.有床診療所の一般病床が有する後方病床機能の評価

地域医療を支える有床診療所の一般病床において、急性期の入院医療を経た患者、状態が軽度悪化した在宅療養中の患者や介護施設の入所者を受け入れた場合の入院早期の評価が新設されます(7日以内1日につき千円)。

施設基準は、一般病床を有する診療所であって、以下のいずれかを満たしていることです。

① 過去1年間に在宅患者訪問診療の実績がある在宅療養支援診療所である。

② 全身麻酔、脊椎麻酔又は硬膜外麻酔(手術を実施した場合に限る。)を、年間30件以上実施している。

③ 救急病院等を定める省令に基づき認定されている。

④ 病院群輪番制又は在宅当番医制に参加している。

⑤ がん性疼痛緩和指導管理料を算定している。

⑥ 夜間看護配置加算を算定しており、夜間の診療応需体制を有している。

また、複数の医師を配置している有床診療所が評価されます(医師配置加算1日につき880円)。

有床診療所においても、所定の要件を満たした場合は、超重症児(者)入院診療加算・準超重症児(者)入院診療加算、無菌治療室管理加算、放射線治療病室管理加算、重症皮膚潰瘍管理加算及び特殊疾患入院施設管理加算が算定できるようになります。

診療所後期高齢者医療管理料は廃止されます。

2.病院の療養病棟又は有床診療所の療養病床が有する後方病床機能の評価

病院の療養病棟及び有床診療所の療養病床において、急性期の入院医療を経た患者、状態が軽度悪化した在宅療養中の患者や介護施設の入所者を受け入れた場合についての評価が新設されます(救急・在宅等支援療養病床初期加算14日以内1日につき1500円)。

施設基準は次の通りです。

① 病院の場合は、療養病棟入院基本料を算定していること。

② 診療所の場合は、有床診療所療養病床入院基本料を算定している在宅療養支援診療所であって、過去1年間に在宅患者訪問診療の実績があること。

平成22年度診療報酬改定(7)

2010 年 2 月 19 日 金曜日

重点課題1-3(救急等の再建/急性期医療に対する後方病床機能の強化)について、NICU等の後方病床の充実が評価されています。

NICUの満床状態の解消が課題となっているためです。

具体的には、

1.退院調整に係る評価の新設

NICUに入院する患者等に係る退院調整加算(新生児特定集中治療室退院調整加算3千円)が新設されます。

退院調整部門が設置されており、当該部門について専従の看護師又は専従の社会福祉士が1名以上配置され、退院支援のための計画を策定し、退院・転院に向けた支援を行った場合に算定できます。

2.新生児治療回復室(GCU)への受入れに対する評価の新設

NICUからハイリスク児を直接受け入れる後方病床のうち、新生児治療回復室(GCU)について、新生児入院医療管理加算に代えて、新たな評価区分(新生児治療回復室入院医療管理料1日につき5万4千円)が新設されます。

3.超重症児(者)入院診療加算の見直し

超重症児(者)入院診療加算の判定基準が見直され、評価が引き上げられます(6歳未満6千円→8千円、6歳以上3千円→4千円)。

有床診療所における算定も認められます。

NICU退室後の後方病床機能を、有床診療所が担っている場合もあるからです。

在宅療養を行っている超重症児(者)が入院した場合についても、在宅療養の継続を支援する観点から、加算が新設されます(在宅重症児(者)受入加算5日以内1日につき2千円)。

4.障害者施設等への受入れに対する評価

障害者病棟等において、NICUに入院していた患者を受け入れた場合についての加算が新設されます(入院初日1万3千円)。

平成22年度診療報酬改定(6)

2010 年 2 月 18 日 木曜日

重点課題1-2(救急等の再建/小児・周産期に係る救急患者の受入れの推進)について、小児急性期救急医療も評価されます。

我が国における乳幼児死亡率は世界的にも低い状況にもかかわらず、1~4歳児死亡率が相対的に高いことが背景にあります。

重篤な小児患者を受け入れる医療体制の充実が必要です。

具体的には、

1.小児入院医療管理料の再編成

小児入院医療管理料に、常勤の小児科医の配置を9人以上とする新たな区分(1日につき4万円)が新設されます。

現行は、5人以上3万6千円の次の区分は20人以上4万5千円で、常勤小児科医を思い切って増やさない限り収入に結びつきませんでした。

2.小児急性期集中治療の評価

重篤な小児救急患者に対して、超急性期の救命医療とそれに引き続く急性期の専門的集中治療が提供されることについて、救命救急入院料小児加算(入院初日1回5万円)及び特定集中治療室管理料小児加算(7日以内1万5千円、8日以上14日以内1万円)が新設されます。

平成22年度診療報酬改定(5)

2010 年 2 月 17 日 水曜日

重点課題1-2(救急等の再建/小児・周産期に係る救急患者の受入れの推進)について、

新生児集中治療・救急医療が評価されます。

出生数は減少していますが、低出生体重児はじめハイリスク新生児が増加しており、新生児特定集中治療室(NICU)の病床数を1.5倍程度にする必要があるとされています。

また、リスクの高い新生児や重篤な小児患者等を専門的な医療機関に医師が同乗して搬送することも求められています。

具体的には、

1.NICU(新生児特定集中治療室管理料)について

新生児特定集中治療室管理料の評価が引き上げられます(1日につき8万5千円→10万円)。

総合周産期特定集中治療室管理料についても同様に引き上げられます。

また、NICU担当医師が小児科当直業務との兼務を行う場合の評価が新設(1日につき6万円)され、NICUの確保が推進されます。

NICU満床時の緊急受入れのために、やむを得ず、一時的に定員超過入院となるケースや、症状の増悪等により再入室するケースにも配慮(算定要件の緩和)されます。

2.救急搬送診療料について

新生児や小児の専門医療機関の連携によりハイリスク児の円滑な受入れを推進するため、救急搬送診療料の乳幼児加算の評価が引き上げられます(1500円→5千円)。

また、新生児加算が新設されます(1万円)。

平成22年度診療報酬改定(4)

2010 年 2 月 16 日 火曜日

重点課題1-2(救急等の再建/小児・周産期に係る救急患者の受入れの推進)について、ハイリスク妊産婦に係る医療がさらに評価されます。

合併症等によりリスクの高い分娩を行う妊産婦や緊急搬送妊産婦の入院の受け入れ問題への対処のためです。

具体的には、

1.ハイリスク分娩管理加算の対象拡大と評価の引上げ

ハイリスク分娩管理加算の評価の引き上げ(1日につき2万円→3万円)と対象の追加(多胎妊娠と子宮内胎児発育遅延)です。

対象者は、

妊娠22週から32週未満の早産、40歳以上の初産婦、分娩前のBMIが35以上の初産婦、妊娠高血圧症候群重症、常位胎盤早期剥離、前置胎盤、双胎間輸血症候群、多胎妊娠、子宮内胎児発育遅延、心疾患、糖尿病、特発性血小板減少性紫斑病、白血病、血友病、出血傾向、HIV陽性

で、ハイリスク妊娠管理加算についても、同様の対象疾患の拡大が行われます。

2.妊産婦緊急搬送入院加算の評価の引上げと対象拡大

妊産婦緊急搬送入院加算の評価が引き上げられ(入院初日5万円→7万円)、妊娠以外の疾病で搬送された場合においても本加算が算定できるようになります。

対象者は、

1 救急車等により当該保険医療機関に緊急搬送された妊産婦

2 他の医療機関において、他院での入院医療を必要とする異常が認められ、当該保険医療機関に緊急搬送された妊産婦

3 助産所において、他院での入院医療を必要とする異常が疑われ、当該保険医療機関に緊急搬送された妊産婦

です。

平成22年度診療報酬改定(3)

2010 年 2 月 15 日 月曜日

重点課題1-1(救急等の再建/地域連携による救急患者の受入れの推進)については、地域の連携による(入院を要しない)救急患者の受入も評価されます。

背景事情としては、救急搬送件数は増加しているものの、入院を要しない軽症・中等症の患者が多く占めていることがあります。

具体的には、

1.地域連携夜間・休日診療料の新設

地域の開業医等との連携により、地域における多数の救急患者を夜間・休日に受け入れるための救急体制を整えている医療機関について、小児における場合と同様の評価(千円)が新設されます。

施設基準は、

(1) 夜間、休日において救急患者を診療できる体制を有していること。

(2) 夜間、休日に救急患者を診療する医師(当該医療機関及び近隣の診療所等の保険医療機関を主たる勤務先とするもの)が3名以上いること。

です。

2.小児救急外来の評価

(1) 地域の医師が参加することにより小児科の初期救急体制を確保する、地域連携小児夜間・休日診療料の評価が引き上げられます(500円アップ)。

(2) 多数の受診者に対し院内トリアージを行った場合の評価が院内トリアージ体制加算(300円)として新設されます。

施設基準は、

(1)院内トリアージの実施基準を定め、院内掲示等により受診者に周知していること。

(2)患者の来院後速やかに院内トリアージが実施され、患者に説明がなされているとともに、一定時間経過後に再評価が行われていること。

です。

3.乳幼児加算の引き上げ

外来における乳幼児の診療を評価するため、乳幼児加算が引き上げられます(30円アップ)。

平成22年度診療報酬改定(2)

2010 年 2 月 14 日 日曜日

重点課題1-1(救急等の再建/地域連携による救急患者の受入れの推進)については、まず、救急入院医療の充実が評価されます。

背景事情は、

救急搬送件数がこの十年間で約1.5倍の年間約500万件まで増加していること。

重症以上の傷病者については、搬送先の確保が困難なケースが生じていること。

への対処が必要なためです。

具体的には、

1.救命救急入院料の評価の見直し

救命救急入院料については、救命救急センターの充実度に応じた加算が設定されていますが、充実度評価の高い救命救急センターの評価が引き上げられます(1日につき5千円→1万円)

2.特定集中治療室に関連のある入院料の見直し

(1) 広範囲熱傷特定集中治療室管理料については、これまで専用の治療室を用いることが要件とされていましたが、様々な救急患者の受入れを円滑に行うため、要件が緩和されます。

(2) 救急や手術後の患者等に高度な急性期医療を提供するために手厚い看護配置となっている病床を評価したハイケアユニット入院医療管理料について、その評価が引き上げられ(1日につき3万7千円→4万5千円)、施設基準要件も緩和されます。

3.救急医療管理加算・乳幼児救急医療管理加算の評価の引上げ

(1) 救急搬送受入れの中心を担う二次救急医療機関を評価している救急医療管理加算・乳幼児救急医療管理加算について、評価が引き上げられます(前者6千円→8千円、後者1500円→2千円)。

(2) 入院時医学管理加算については、総合的かつ専門的な入院医療をいつでも提供できる体制を有する病院について評価する趣旨を明確化するため、名称が総合入院体制加算に変更されます。

4.救急搬送患者地域連携受入れの評価の新設

地域における救急搬送受入れの中核を担う救急医療機関が、地域の連携によってその機能を十分に発揮できるよう、救急医療機関に緊急入院した後、状態の落ち着いた患者についての早期の転院支援の評価が、救急搬送患者地域連携紹介加算(退院時1回5千円)、救急搬送患者地域連携受入加算(入院初日1万円)として新設されます。

算定要件は、三次又は二次救急医療機関に緊急入院した患者が当該入院日から5日以内に他の医療機関に転院した場合です。

連携医療機関間で患者の転院受入体制に関する協議をあらかじめ行っておくことが必要です。

平成22年度診療報酬改定(1)

2010 年 2 月 13 日 土曜日

中央社会保険医療協議会(中医協)は来年度診療報酬改定の主要改定項目の議論を終え、厚生労働相へ答申しました。

鳥瞰すれば、入院医療の一部と歯科の診療報酬が大きく改善された改訂になっています。

そのこと自体はいいことですが、財源の総枠はほぼ一定ですので、改善された分だけどこかにしわ寄せがあるはずです。

既得権として不当に高く評価されている部分にしわ寄せが集中するということであれば医療供給体制が歪むことを心配しなくてもいいのですが、そうでないとすれば、私たちの命に直結する影響が心配されます。

答申の「目次」は次の通りです。

標題だけでも気になる事項がいくつもあります。

 

重点課題1 救急、産科、小児、外科等の医療の再建

重点課題1-1 地域連携による救急患者の受入れの推進について

救急入院医療の充実に係る評価

地域の連携による救急患者の受入の評価

重点課題1-2 小児や妊産婦を含めた救急患者を受け入れる医療機関に対する評価及び新生児等の救急搬送を担う医師の活動の評価について

ハイリスク妊産婦に係る医療の更なる評価

新生児集中治療・救急医療の評価

小児急性期救急医療の評価

重点課題1-3 急性期後の受け皿としての後方病床・在宅療養の機能強化について

NICU入院患者等の後方病床の充実

急性期医療に対する後方病床機能の評価

重点課題1-4 手術の適正評価について

手術料の適正な評価について

重点課題2 病院勤務医の負担の軽減(医療従事者の増員に努める医療機関への支援)

重点課題2-1 入院医療の充実を図る観点からの評価について

一般病棟入院基本料等の評価について

医療関係職種の役割分担と連携の評価

重点課題2-2 医師の業務そのものを減少させる取組に対する評価について

病院勤務医の負担を軽減する体制の評価

病院勤務医の事務作業を補助する職員の配置に対する評価

重点課題2-3 地域の医療機関の連携に対する評価について

地域における医療機関の連携に対する評価

地域医療を支える有床診療所の評価

重点課題2-4 医療・介護関係職種の連携に対する評価について

在宅復帰後を見越した地域連携の評価

Ⅰ 充実が求められる領域を適切に評価していく視点

Ⅰ-1 がん医療の推進について

がん診療連携拠点病院の評価

がん診療連携拠点病院を中心とした連携の充実

がん治療及び丁寧な説明に対する評価の充実

緩和ケア・がんに対するリハビリテーションの評価

Ⅰ-2 認知症医療の推進について

認知症医療の推進について

Ⅰ-3 感染症対策の推進について

新型インフルエンザや結核等の感染症対策の推進

Ⅰ-4 肝炎対策の推進について

肝炎治療の推進について

Ⅰ-5 質の高い精神科入院医療等の推進について

精神科急性期入院医療に係る評価

精神科慢性期入院医療に係る評価

精神科専門的入院医療に係る評価

地域における精神医療の評価

Ⅰ-6 歯科医療の充実について

障害者歯科医療の充実

在宅及び障害者歯科医療の後方支援病院の機能強化

患者の視点に立った歯科医療

生活の質に配慮した歯科医療の充実

歯科固有の技術の評価の見直し

エックス線撮影料の評価体系の見直し

新規医療技術の保険導入(歯科)

Ⅰ-7 手術以外の医療技術の適正評価について

手術以外の医療技術の適正な評価について

Ⅰ-8 イノベーションの適切な評価について

新規特定保険医療材料等に係る技術料の新設等

Ⅱ 患者からみて分かりやすく納得でき、安心・安全で、生活の質にも配慮した医療を実現する視点

Ⅱ-1 医療の透明化に対する評価について

明細書発行の推進及び処方せん様式等の見直し

Ⅱ-2 診療報酬を患者等に分かりやすいものとすることに対する評価について

患者の視点に立った歯科医療

居住系施設等訪問診療料の見直し及び分かりやすい点数設定について

Ⅱ-3 医療安全対策の推進について

医療安全対策の推進について

Ⅱ-4 患者一人一人の心身の特性や生活の質に配慮した医療の実現に対する評価について

人工腎臓等の適正な評価について

在宅における専門医療の評価

Ⅱ-5 疾病の重症化予防について

患者の状態に応じた訪問看護の充実

疾病の重症化予防に対する適正な評価について

障害者歯科医療の充実(再掲)

Ⅲ 医療と介護の機能分化と連携の推進等を通じて、質が高く効率的な医療を実現する視点

Ⅲ-1 質が高く効率的な急性期入院医療等の推進について

質が高く効率的な急性期入院医療の推進について

急性期の医療機関における入院患者の看護必要度の評価

検体検査評価の充実について

安全な麻酔管理体制の評価

医療療養病棟の評価に係る見直し

Ⅲ-2 回復期リハビリテーション等の推進について

疾患別リハビリテーションの充実について

回復期等における充実したリハビリテーションの評価

がん患者や難病患者に対するリハビリテーションの評価

Ⅲ-3 在宅医療の推進について

在宅医療を提供する医療機関の充実

訪問診療の評価の充実

在宅における専門医療の評価(再掲)

Ⅲ-4 訪問看護の推進について

患者のニーズに応じた訪問看護の推進

乳幼児等への訪問看護の推進について

訪問看護におけるターミナルケアに係る評価の見直し

患者の状態に応じた訪問看護の充実(再掲)

Ⅲ-5 在宅歯科医療の推進について

在宅歯科医療の推進

在宅及び障害者歯科医療の後方支援病院の機能強化(再掲)

Ⅲ-6 介護関係者を含めた多職種間の連携の評価について

入院時の総合的な評価に基づく介護との連携

Ⅲ-7 調剤報酬について

調剤料の見直し

ハイリスク薬に関する薬学的管理及び指導の充実

調剤基本料の特例の見直し

後期高齢者薬剤服用歴管理指導料の見直

Ⅳ 効率化余地があると思われる領域を適正化する視点

Ⅳ-1 後発医薬品の使用促進について

後発医薬品の使用促進について

Ⅳ-2 市場実勢価格等を踏まえた医薬品・医療材料・検査の適正評価について

検体検査実施料の適正化について

Ⅳ-3 相対的に治療効果が低くなった技術等の適正な評価について

エックス線撮影料:アナログ撮影及びデジタル撮影の新設

コンピューター断層撮影診断料の見直し

内視鏡的結腸ポリープ・粘膜切除術等の評価の見直し

医療機器の価格等に基づく検査及び処置の適正化

Ⅴ 後期高齢者医療の診療報酬について

後期高齢者医療の診療報酬について