近日中に平成24年度診療報酬改定の中医協答申書が発表されますが、答申の際に併せて発表される「附帯意見(案)」が前回の中医協に提出されています。
この附帯意見はその次の改定の方向性を示すものです。
平成26年度改定に向けての作業は、既に始まっています。
一番最後に<その他>として「医療機関等における消費税負担」の調査・検証がさりげなく書かれていますが、次の改定に向けての大きな課題です。
附帯意見(案)を整理すると次の通りです。
(「今回の改定の影響を調査・検証するとともに、その結果を今後の診療報酬改定に反映させること」のような意見は省略しました。)
<初再診料及び入院基本料等の基本診療料>
コスト調査分科会報告書等も踏まえ、その在り方について検討を行うこと。
歯科においてはその特殊性も踏まえ、基本診療料の在り方について別途検討を行うこと。
医療経済実態調査のさらなる充実・改良等により、医療機関等の協力を得つつ経営データをより広く収集し、診療報酬の体系的見直しを進めること。
<医療従事者の勤務体制の改善等>
引き続き、医師や看護師等の勤務の負担軽減に関する検討を行うこと。
<チーム医療>
次の調査・検証を行うこと。
・薬剤師の病棟業務(療養病棟又は精神病棟における業務を含む。)
・歯科医師等による周術期等の口腔機能の管理
・糖尿病透析予防指導による生活習慣病対策の推進・普及の実態
・栄養障害を生じている患者への栄養状態改善に向けた取組
<在宅医療を担う医療機関の機能分化と連携等>
在宅医療のさらなる充実や後方病床機能の評価について検討を行うこと。
<訪問看護>
効率的かつ質の高い訪問看護のさらなる推進について検討を行うこと。
<維持期のリハビリテーション>
介護サービスにおけるリハビリテーションの充実状況等を踏まえ、介護保険サービスとの重複が指摘される疾患別リハビリテーションに関する方針について確認を行うこと。
廃用症候群に対する脳血管疾患等リハビリテーションの実施状況について調査・検証すること。
<一般病棟入院基本料(13 対1、15 対1)算定病棟における特定除外制度の見直し>
平均在院日数の変化等の影響を調査・検証をすること。
慢性期入院医療の適切な評価の見直しについて引き続き検討を行うこと。
<経過措置>
次のことについては、現場の実態を踏まえた検討を行い、必要な措置を講ずること。
・一般病棟における7対1入院基本料の算定要件の見直しに係る経過措置
・特殊疾患病棟や障害者施設等から療養病棟に転換した場合に対する経過措置
<DPC 制度>
今後3回の改定を目途に継続する段階的な調整係数の置換えを引き続き計画的に実施すること。
その際、臨床研修制度を含めた他制度への影響についても十分に調査・検証するとともに、見直し等が必要な場合には速やかに適切な措置を講じること。
また、DPC 対象の病院と対象外の病院のデータの比較・評価を行うこと。
<平均在院日数の減少や社会的入院の是正>
入院医療や外来診療の機能分化の推進や適正化について引き続き検討を行うこと。
<診療報酬の請求方法等>
診療報酬における包括化やIT化の進展等の状況変化を踏まえて、診療報酬の請求方法や、指導・監査等適切な事後チェックに資するための検討を引き続き行うこと。
<患者の視点への配慮>
診療報酬項目の実施件数の評価等を踏まえた診療報酬体系のさらなる簡素・合理化、明細書の無料発行のさらなる促進、医療安全対策や患者サポート体制の評価の効果について検討を行うこと。
<医薬品、医療材料等>
長期収載品の薬価のあり方について検討を行い、後発医薬品のさらなる普及に向けた措置を引き続き講じること。
手術や処置、内科的な診断や検査を含めた医療技術について、医療上の有用性や効率性などを踏まえ患者に提供される医療の質の観点から、診療報酬上の相対的な評価が可能となるような方策について検討を行うこと。
<新規技術>
革新的な新規医療材料やその材料を用いる新規技術、革新的な医薬品の保険適用の評価に際し、費用対効果の観点を可能な範囲で導入することについて検討を行うこと。
<その他>
今回改定の実施後においては、特に以下の項目について調査・検証を行うこととすること。
(1)在宅医療の実施状況及び医療と介護の連携状況
(2)在宅における歯科医療と歯科診療で特別対応が必要な者の状況
(3)慢性期精神入院医療や地域の精神医療、若年認知症を含む認知症に係る医療の状況
(4)一般名処方の普及状況・加算の算定状況や後発医薬品の処方・調剤の状況
(5)医療機関等における消費税負担