目指すべき地域医療の姿(1):経済同友会

報告書では、地域医療の改革に必要な要素として次の3点を挙げています。

 

○社会保障としての医療サービスの確保と提供

「初期診療から急性期医療、専門医療、リハビリテーション、介護、健診・予防等、地域住民に必要な一連の医療や介護のサービスが地域単位で円滑かつ効率的に提供され、地域で全体最適が図られることが必要である」

 

○医療サービスの質の充足

「初期診療について、診療所の間での競争が行われたり、手術の結果について、患者の入院期間や医療費等も踏まえて医師の評価が行われることにより、医療サービスの質を一定の水準以上に担保する環境が醸成される」

 

○医療を知識集約的産業、サービス産業として成長させ、地域経済の活性化に繋げる

「国際的に競争力のある高度先進医療等を有することや、関連分野も含めて患者等の多様なニーズに応えるサービスを提供することを通じて、医療は知識集約的産業やサービス産業として成長させることができる」

 

第2点目の「競争」による質の担保については、医療機関間の「競争」が地域内の医療資源配分の非効率性や医療経営の消耗を招いている現実についての検証が必要となるでしょう。

そもそも第1点目の最適化は医療機関間の調整によって実現されることで、「競争」とは対極です。

さらに混合診療の導入などで医療にも価格競争の要素が加わってくると、必ずしも競争が質を担保するとはいえなくなってきます。

百貨店・専門店から消費者が100円ショップへと流れたように、質の高い高負担の医療から家計に優しい低負担の医療へとニーズがシフトする可能性もあるでしょう。

第3点目も、1点目の「社会保障」としての医療サービスの対極です。

「産業」としての医療は、「社会保障」としての医療の別の側面なのか、それとも別の医療なのか、概念整理が必要です。

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