農林水産省の疫学調査チームによると、4月20日の感染初確認より前に10戸以上の農場の牛が口蹄疫ウイルスに感染していたことが確認されています。
家畜の移動制限や出荷制限は4月20日以降ですので、それ以前に、口蹄疫に感染していた牛が全国へ移動したり出荷されたりしていたおそれがあります。
発生報告は宮崎県内に留まっていましたので杞憂だと言うことができますが、もし出荷された枝肉がどこかに冷凍保管されていたりしたらたいへんです。
しかし、おそらく安心でしょう。
消費者への安全・安心のために、牛肉のトレーサビリティ制度というものがあります。
農場から食卓までの生産流通履歴が追跡できる仕組みです。
すべての牛について、出生直後、10桁の個体識別番号が印字された耳標を装着することが義務づけられています。
出生後3日以内に、その識別番号とともに、農場番号、生年月日、母牛固体識別番号、性別、毛色の情報が全国データベースに登録されます。
また、移動した場合、死亡した場合も、農家には報告が義務づけられており、その情報はデータベースに蓄積されてゆきます。
個体識別番号さえわかれば、その牛がどうなったかが即時に追跡できるのです。
報告を怠ったり、虚偽の報告を行ったりすれば法令違反です。
そもそも耳標や報告登録がない牛は出荷できませんので、この制度はしっかり遵守されています。
4月20日以前の移動や出荷についても、すべての牛について追跡調査が可能です。
牛を内緒で移動させたり、患畜を密かに殺処分するようなことがあったとしても、すべての牛を追跡すればばれてしまいます。
報道はされていませんが、そのような追跡は、当然、なされているものと思います。