平成22年度診療報酬改定(38)

質が高く効率的な急性期入院医療の推進についての改正です。

急性期入院医療の質の向上と効率化については診断群分類包括評価(DPC:Diagnosis Procedure Combination)という入院医療費の定額支払い制度が政策的に推進されています。

DPCは、患者が何の病気であったか(診断群分類)によって診療報酬が決まる制度です。

医療行為ごとの診療報酬を積み上げる出来高払い方式では、回復への最短治療を行えば報酬が減り、回復を長引かせれば報酬が増えます。

定額支払い制度では、回復への最短治療を行えば利益が発生し、回復を長引かせれば損失が発生しますので、医療機関は最短治療を強く志向するようになり、医療の効率化が推進されます。

また、患者の属性・病態や診療行為ごとの医療費情報が標準化されるため、医療の質の評価・比較が可能となり、医療の質の向上も推進されます。

DPCにおける診療総報酬額は、診断群分類による包括評価(診断群分類ごとの1日当たり報酬×医療機関別係数×入院日数)と包括評価対象外診療の出来高評価と入院時食事療養費の合計です。

医療機関別係数は機能評価係数(入院基本料等加算の一部を係数化したもの)と調整係数(個々の病院の支払額調査に基づいて決定するもの)とで構成されます。

今回の改定においては、入院基本料の引上げなど急性期医療の更なる評価について、DPCにおいても、診断群分類包括評価に反映されます。

また、新たな機能評価係数が導入されます。

今回導入される新たな機能評価係数は次の通りです。

〔項目1〕「データ提出指数」(正確なデータ提出に係る評価)

以下の場合、当該係数が減算されます。

① データ提出の遅滞

② 部位不明・詳細不明のコード使用割合が 40%以上

〔項目2〕「効率性指数」 (効率化に対する評価)

〔項目3〕「複雑性指数」 (複雑性指数による評価)

〔項目4〕「カバー率指数」(診断群分類のカバー率による評価)

〔項目5〕「地域医療指数」(地域医療への貢献に係る評価)

以下の各項目の総ポイント数(0~7ポイント)で評価されます。

①脳卒中地域連携

②がん地域連携

③地域がん登録

④医療計画上定められている二次救急医療機関であって病院群輪番制への参加施設、拠点型又は共同利用型の施設、若しくは救急救命センター

⑤DMAT(災害派遣医療チーム)指定

⑥へき地医療拠点病院の指定又は社会医療法人認可におけるへき地医療の要件を満たしている

⑦総合周産期母子医療センター又は地域周産期母子医療センター

〔項目6〕「救急医療係数」(救急医療の入院初期診療に係る評価)

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