歯科医療について患者の視点と生活の質に配慮した改定です。
歯科疾患や義歯(入れ歯)の管理に係る情報提供がより分かりやすく、かつ的確に行われるよう、算定要件が明確にされます。
引き下げ、引き上げ、要件変更がいくつもありますが、全体像はわかりやすくなりました。
歯科疾患管理料は、1回目1300円、2回目以降1100円が1100円に統一されます。
新製有床義歯管理料は、装着日から1月以内に2回まで千円が、1回限り1500円になります。
有床義歯調整管理料300円(月2回を限度)が新設されます。
歯科矯正管理料は3千円から2400円に引き下げられます。
また、難解な保険診療上の歯科用語が、患者からみてより分かりやすい用語に改められます。(補綴物維持管理料→クラウン・ブリッジ維持管理料、歯髄覆罩(ふくとう)→歯髄保護処置、非侵襲性歯髄覆罩→歯髄温存療法、床裏装→有床義歯内面適合法、楔状欠損→歯質くさび状欠損)
生活の質への配慮については次の改定がなされます。
1.歯科技工加算の新設
歯科医療機関内に常勤の歯科技工士を配置して、破損した有床義歯を預かった日から2日以内に修理を行った場合の有床義歯修理に係る加算1装置につき200円が新設されます。
2.小児義歯に関する療養の給付の適応症の拡大
後継永久歯が無く著しい言語障害及び咀嚼障害を伴う先天性無歯症以外の先天性疾患についても、脆弱な乳歯の早期喪失や崩壊等により総義歯又は局部義歯が必要となる場合があることから、小児義歯の適応症が拡大されます。
3.床(義歯)型口腔内補助装置に係る技術料の新設
脳血管障害や口腔腫瘍等による咀嚼機能障害等を有する患者に対して、舌接触状態等を変化させて咀嚼機能等の改善を図ることを目的として、口腔内の形態や空隙を考慮して製作された床(義歯)型の口腔内装置を装着した場合の評価が新設されます。
このほか、歯科については、歯科固有の技術について、重要度、難易度、必要時間等を参考とし、多数の技術が引き上げられたり引き下げられたりして大きく見直されています。
う蝕(虫歯)処置が160円から180円に引き上げられるなど、基本技術は総じてアップしている印象です。
歯科診療報酬体系の簡素化のため、歯科疾患管理料のうち基本的な医療行為は基本診療料に包括され、歯科初診料は1820円から2180円に、歯科再診料は400円から420円に引き上げられます。
歯科矯正診断料については、ニーズ実態に即し、施設基準や適応症が見直されます。
このほかデジタルエックス線撮影料、手術時歯根面レーザー応用(歯周外科手術時の明視下におけるレーザーを用いた歯石除去等)加算など、新規医療技術が評価されています。