がんの疾患特性に配慮したリハビリテーション料が新設されます。
がん患者が手術・放射線治療・化学療法等の治療を受ける際、これらの治療によって合併症や機能障害を生じることが予想されるため、治療前あるいは治療後早期からリハビリテーションを行うことで機能低下を最小限に抑え、早期回復を図る取り組みが求められます。
このため、がん患者リハビリテーション料1単位につき2千円が新設されます。
新設の項目で額も大きく、算定対象者となり得るがん患者も多いので、算定要件、対象患者、施設基準が細かく規定されています。
算定要件は次の通りです。
(1) 対象者に対して、がん患者リハビリテーションに関する研修を終了した理学療法士、作業療法士、言語聴覚士が個別に20分以上のリハビリテーションが提供された場合に1単位として算定する。
(2) がん患者に対してリハビリテーションを行う際には、定期的な医師の診察結果に基づき、医師、看護師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、社会福祉士等の多職種が共同してリハビリテーション計画を作成すること。
(3) がんのリハビリテーションに従事する者は、積極的にキャンサーボードに参加することが望ましい。
対象患者は次の通りです。
(1) 食道がん・肺がん・縦隔腫瘍・胃がん、肝臓がん、胆嚢がん、膵臓がん、大腸がんと診断され、当該入院中に閉鎖循環式麻酔により手術が施行された又は施行される予定の患者
(2) 舌がん、口腔がん、咽頭がん、喉頭がん、その他頸部リンパ節郭清を必要とするがんにより入院し、当該入院中に放射線治療あるいは閉鎖循環式麻酔による手術が施行された又は施行される予定の患者
(3) 乳がんに対し、腋窩リンパ節郭清を伴う悪性腫瘍手術が施行された又は施行される予定の患者
(4) 骨軟部腫瘍又はがんの骨転移により当該入院中に患肢温存術又は切断術、創外固定又はピン固定等の固定術、化学療法もしくは放射線治療が施行された又は施行される予定の患者
(5) 原発性脳腫瘍又は転移性脳腫瘍の患者で当該入院中に手術又は放射線治療が施行された又は施行される予定の患者
(6) 血液腫瘍により当該入院中に化学療法又は造血幹細胞移植を行う予定又は行った患者
(7) がん患者であって、当該入院中に骨髄抑制を来しうる化学療法を行う予定の患者又は行った患者
(8) 緩和ケア主体で治療を行っている進行がん、末期がんの患者であって、症状増悪のため一時的に入院加療を行っており、在宅復帰を目的としたリハビリテーションが必要な患者
施設基準は次の通りです。
(1) がん患者のリハビリテーションに関する経験(研修要件あり)を有する専任の医師が配置されていること。
(2) がん患者のリハビリテーションに関する経験を有する専従の理学療法士、作業療法士、言語聴覚士の中から2名が配置されていること。
(3) 100㎡以上の機能訓練室があり、その他必要な器具が備えられていること。