医療崩壊を回避するため救急医療等の再建に関する医療の採算性が大きく向上した診療報酬改定ですが、経営者の感覚では、採算性が向上した部門の勤務医には従来以上の労働を要求しがちです。
勤務医の負担軽減策を同時に実施しなければ、改定によってかえって勤務医の疲弊が加速し、医療崩壊に歯止めがきかなくなってしまいます。
重点課題2は医療従事者の負担軽減のための項目です。
重点課題1よりも本質的重要度が高い事項だと考えますが、本当に負担軽減策になっているかを検証する必要があります。
重点課題2-1(勤務医負担軽減/急性期入院医療の評価)については、一般病棟入院基本料に、人的資源を集中的に投入し充実した急性期の入院医療を提供している医療機関について、早期の入院医療が評価され加算されます。
具体的には、
1.一般病棟入院基本料の14日以内の期間の加算が、1日につき4280円から4500円に引き上げられます。
2.7対1及び10対1入院基本料において、月平均夜勤時間72時間以内の要件のみを満たせない場合は、特別入院基本料として、該当入院基本料の80%を3か月を限度として算定できるようになります。
3.準7対1入院基本料は廃止されます。
4.一般病棟入院基本料のうち15対1入院基本料は、1日につき9540円から9340円に引き下げられます。
5.後期高齢者特定入院基本料については、名称から「後期高齢者」を削除するとともに、75歳以上に限定していた対象年齢の要件が廃止され、病棟に90日を超えて入院する患者が広く対象となります。
看護職員が確保困難な病院、長期在院患者が多い病院にとっては厳しい改定となっています。
1日につき200円の引き下げは、200床だと1日あたり4万円、年間にして1500万円弱の引き下げを意味します。
数人分の人件費を削らなければ採算バランスがとれなくなるかもしれません。