後期高齢者医療制度と汚職

後期高齢者医療制度の運用をめぐって、福岡県前副知事が収賄容疑で、県町村会長が贈賄容疑で逮捕されました。

県内全市町村でつくる「県後期高齢者医療広域連合」設立の際、県町村会側に便宜を図った謝礼などとして現金100万円が授受された疑いです。

後期高齢者医療広域連合は、後期高齢者医療制度の開始に際し、全市町村が加入して都道府県ごとに設けられた特別地方公共団体です。

広域連合の意志決定機構は「議会」です。

議会が歳入歳出予算を議決します。

福岡県では、広域連合の設立準備委員会で、議員定数を少なくするよう求める市長会側と町村会側が対立しましたが、全町村からの議員参加を求めていた町村会側の意向が通り、議員定数は77人になっています。

設立時の議員定数は、福岡が最多で、次いで千葉56人、岐阜49人、兵庫41人の順です。

議員定数20~30人の自治体が大半で、福岡の多さは突出しています。

ところで、町村からの議員が多いと、町村にどういうメリットがあり、広域連合にどういうデメリットがあるのでしょうか。

議員には議員報酬がありますが、福岡県の広域連合一般会計予算(21年度)では議員報酬も含めた議会費は総額252万円にすぎません。

一般会計上大きな予算は市町村事務費負担金です。

その総額は3億8千万円(21年度)ですが、全市町村均等割や高齢者人口割だと町村の負担金が大きくなり、人口割だと都市の負担金が大きくなります。

町村からの議員が多ければ、町村の負担金が大きくなるような意思決定は退けられがちですので、市町村事務費負担金の出費を数千万円少なく誘導することが可能かもしれません。

なお、福岡県後期高齢者医療広域連合の特別会計の予算規模は5615億円です。

地方公共団体としては桁違いに大きな額に影響力がある議会です。

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