死亡退院

死亡数が毎年2万人増えてゆくということは、医療機関の「死亡退院」が増えてゆくということです。

退院にはいろんな形態がありますが、代表的な退院形態は「治癒退院」「軽快退院」「死亡退院」です。

医学の進歩やクリティカルパスの普及により、「治癒退院」あるいは「軽快退院」に至るまでの平均在院日数を短くすることができます。

人口構造の高齢化に伴い患者の絶対数が増えているにかかわらず病床数が抑制できているのは、平均在院日数が短縮化されてきているからです。

診療報酬上、在院日数が短いほど医療機関の収益性が向上するように政策誘導されるようになって久しく、医療機関にとって、「治癒退院」「軽快退院」へのパスが期待される患者は、在院日数を短くできる余地があるので大歓迎です。

ところが、「死亡退院」が運命づけられている患者については、進歩した医療を適用すればするほど在院日数が長くなります。

意図的に在院日数を短くすることは許されません。

1995年は総病床数193万床に対し、死亡数は92万人。

2008年は総病床数176万床に対し、死亡数は114万人。

死亡数は15年後には150万人を突破します。

在院日数短縮の政策誘導と、死亡退院の増加とが相容れなくなる時代がすぐそこへと迫っています。

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