糖尿病については、死亡数は18%増(平成12年比)です。
なお、糖尿病が基礎疾患であることが多い腎不全の死亡数は30%増です。
年齢調整死亡率は、男9%減、女18%減で、死亡数の傾向と乖離しています。
(腎不全は男8%減、女12%減です。)
患者調査では糖尿病の人口10万対受療率は次の通りです。
平成11年 平成20年 両年比
入院 32 20 63%
外来 146 147 101%
外来受療率に変化がないのは、心疾患や脳血管疾患ほどには予防効果が見られないのか、あるいは予防効果による減少に匹敵するほど健診による受療促進が進んでいるのか、どちらかでしょう。
入院受療率が心疾患や脳血管疾患より大きく低下していますので、後者のように思えますが、医療の進歩で糖尿病の多くが外来で管理可能となり、入院の必要性が小さくなってきたのかもしれません。
いくつかの代表的な疾患について、死亡数、年齢調整死亡率、受療率の3つの指標の動向を紹介しましたが、疾患ごとに、動向のパターンがそれぞれ異なることがわかります。
必然(高齢化)、予防、発見、治療、それぞれの因子の貢献の度合いによって作られるパターンです。
他の指標はともあれ、年齢調整死亡率が順調に低下してゆくのは一つの理想です。
そういう観点で死因順位を並び替えると、年齢調整死亡率の両年比のワースト順は次のようになります。
男 女
老 衰 100% 113%
自 殺 99% 106%
腎 不 全 92% 88%
悪性新生物 88% 91%
肺 炎 91% 87%
心 疾 患 90% 86%
肝 疾 患 83% 91%
糖 尿 病 91% 82%
不慮の事故 73% 79%
(交通事故(再) 52% 50%)
脳血管疾患 72% 66%
老衰が第一位であるのは救われる気がしますが、それにしても自殺が改善しないのはいただけません。
自殺死亡数は肝疾患死と糖尿病死の合計に匹敵します。
治療か予防か、という観点では、やはり予防でしょう。