社会保障制度概論(27)

<感染症対策>

有史以前から抗生物質の普及(1929年にペニシリン登場)まで、ヒトの病気の大部分は感染症でした。

今日でも、世界の死因の約4分の1は感染症(マラリア・結核・AIDS・腸管感染症など)で、途上国の開発上の大きな課題です。

先進国においても、新興感染症・再興感染症、多剤耐性菌の蔓延、バイオテロの脅威、免疫抑制状態の患者の日和見感染など、課題山積です。

日本では、「伝染病予防法」、「性病予防法」、「エイズ予防法」が統合され、1999年度から「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」(感染症法)が施行されています。

感染症には多様な分類方法があります。

(感染様式からの分類)

内因感染:宿主の免疫力低下により、常在微生物により症状を起こす場合。

・・・日和見感染、異所性感染

外因感染 :生体外から進入した微生物による感染。さらに感染経路により分類。

(病原微生物の種類による分類)

寄生虫、細菌、真菌、ウイルス、異常プリオン等

(病態からの分類)

一次感染と二次感染

局所感染と全身感染

持続感染

不顕性感染、潜伏感染

(法律上の分類)

感染症法では以下のような分類がなされています。

一類感染症 :危険性が極めて高い。建物の立入制限・封鎖、交通の制限

二類感染症 :危険性が高い。入院の勧告・措置

三類感染症 :集団発生のリスク。受診勧告、就業制限、生活用水の使用制限

四類感染症 :動物、飲食物を介して感染。消毒、駆除、動物の輸入禁止・輸入検疫

五類感染症 :発生動向調査により拡大を防止。

新型インフルエンザ等感染症

指定感染症

新感染症

分類ごとに、届出などのルールが異なります。

感染源を早く発見し、感染ルートを断ち切ることが感染症対策の基本ですが、差別・偏見との闘いも同時に求められています。

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