日本の幼児死亡率の高さが話題になっています。
私も、日本国際保健医療学会の学会誌に、「アンバランスな発展」と題してこの問題を発表したことがあります。
http://www.jstage.jst.go.jp/browse/jaih/-char/ja
全文はこのページで著者名検索か、巻号検索(Vol.20 No.1 2005)をしていただければ読めますが、要約すると次の通りです。
国の発展度を測る指標として乳児(0歳児)死亡率が多用されているが、乳児死亡は闇に葬られがちなので、予防接種プログラムの対象児でもあり行政的に捕捉されやすい1~4歳児死亡率を用いたほうが合理的であろう。
ユニセフは乳児死亡率と5歳未満児死亡率の国別一覧を発表しており、わが国は、いずれの指標についても世界トップクラスの低率を誇っている。
5歳未満児死亡率から乳児死亡率を減ずると、1~4歳児死亡率を算出することができる。
多くの先進国において1~4歳児死亡率が(出生児千人あたり)1未満に改善してしまっている中、わが国のそれは1.08と高い。(注:平成20年統計では、0.87に改善していますが、それでも他の先進国より劣っています。)
わが国は世界の中で20~30位に位置している。
わが国の1~4歳児の主要死因は事故とりわけ交通事故と溺水であるが、十大死因には(予防接種での)予防可能感染症や他殺も登場する。
わが国の援助対象国の中には、1~4歳児死亡率においてわが国と争うところに位置しているところさえ出てきている。