政権交代と医療(78)

病院へ配られている「Lohas Medical ロハス・メディカル」というフリーマガジンがあります。

充実した取材と独自の視点での医療記事が満載で、中医協の議事録なども、いち早くロハスメディカルのホームページで知ることができます。

http://lohasmedical.jp/news/

単なる議事録ではなく、重要な発言に記者のコメントが添えられた署名記事となっているのが特徴です。

12月6日にアップされた中医協の議事録には「差別医療か、平等な医療か」というタイトルが付けられていました。

新政権が主張する後期高齢者医療制度廃止にかかわる診療報酬が議論された4日の中医協に関する記事です。

一部引用します。

《すべての病人を救うか、優先順位を付けるか。すべての命を平等に扱うのか、“無意味な延命措置”があると考えるのか。医療サービスに優先順位を付けるなら、「医療費全体の底上げ」は矛盾しないか。平等な医療提供を求めながら、「医療費のメリハリ」を口にするのは矛盾しないか。(新井裕充)》

《もし、医療財源に限りがあると考えるなら、余命わずかな高齢者よりも未来ある若人の医療に適正配分すべきとの考え方もあるだろう。もし、すべての人に対して無制限に医療サービスを提供すべきと考えるなら、年齢によって区別せずにすべて等しく医療が受けられるようにすべきだろう。

もし、医療資源に限りがあると考えて、提供できる医療行為に一定の制限を加えるなら、「アルコール依存症」や「摂食障害」の治療よりも優先する疾患があると考えるべきだろう。もし、すべての病気やけがに対して等しく医療サービスを提供しようと考えるなら、脳卒中の後遺症がある患者がリハビリを受けられずに寝たきりになってしまうような状況を直ちに改善すべきだろう。

もし、「医療費全体の底上げ」を主張するなら、あらゆる疾患に対して医療を提供すべきと考えるべきだろう。もし、「限られた財源の効率的な配分」という“メリハリ”を主張するなら、100%完璧な医療や医師の献身的な応召義務を求めることはできないだろう。

助かる命と、諦めなければいけない命との間に優先度の違いがあると考えるなら、「医療費全体の底上げ」ではなく、「限られた財源の効率的な配分」を主張するほうが一貫するだろう。》

公的な立場にある者は「平等な医療」の追求というスタンスからしか発言できないことが多く、後期高齢者医療制度の廃止も、高齢者と若者を平等に扱うべきというスタンスからの主張です。

しかし、ロハス記者の提起した視点には、議論を深める価値があります。

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