財務省が19日に明らかにした平成22年度予算概算要求の査定方針に診療報酬の3%程度の引き下げが盛り込まれています。
3%削減は、国家予算要求額ベースで3千億円、医療費ベースで1兆円の減額になります。
医療費引き下げの伏線は行政刷新会議の事業仕分けの時点で仕組まれていました。
こういうやりとりがありました。
仕分け人「この概算要求額は診療報酬を何%上げるという想定か」
厚生労働省「プラスマイナスゼロということで要求している」
仕分け人「ゼロだと、ここからもっと引き上げたいという話だと思うが、物価が2%下がったら、事実上お医者さんの購買力は上がったことになる。実質的に診療報酬は増えていると理解しているか」
医療費は、医療需要の増加に対応するために医療従事者数が増加したり設備投資が増えたりという要素で増えています。
プラスマイナスゼロだと、医療従事者の給与を実質的にマイナスにしなければ医療需要に対応できません。
こういう医療費の構造の理解を抜きに、デフレ経済の中での据え置きは増額と同じ、という論理が押し通されていたのが事業仕分けでした。
20日、経済財政大臣は、日本経済の現状について「デフレ状況という認識だ」と述べ、日本経済がデフレ状態にあると正式に表明しました。
デフレだから診療報酬も下げろ、という雰囲気が着々と作られつつあります。
確かにデフレ経済下では医療費の伸び相応の健康保険料のアップは難しいでしょう。
そうであれば、保険料の必要増額分を国費で肩代わりする必要があり、その分、概算要求額を大幅に増額するのが筋でしょう。