社会保障審議会医療保険部会(厚生労働大臣の諮問機関)が16日に開かれました。
政権交代後初の開催です。
この部会では政権交代前の8月に意見を整理しており、政権交代が影響して議論の流れが大きく変わるわけでもなかったようです。
部会に厚生労働省が示した診療報酬改定の基本方針の骨子案では、重点課題として、
○救急、産科、小児、外科等の医療の再建
有床診療所も含め地域連携による救急受け入れ推進
急性期後の患者を受け入れる後方病床や、在宅療養の機能強化
手術の適正評価
○病院勤務医の負担軽減策の充実
看護師や薬剤師など医師以外の医療従事者だけでなく、看護補助者といった医療以外のスタッフの役割も評価
を挙げ、重点課題以外でも次のような課題を列挙しています。
○充実が求められる領域(精神科入院医療、歯科医療、イノベーション)を適切に評価する
○患者からみて分かりやすく納得でき、安心・安全で、生活の質にも配慮した医療(医療の透明化の推進、重症化予防)を実現する
○医療と介護の機能分化と連携の推進(回復期リハビリテーションの機能強化、歯科を含む在宅医療、医療・介護職種間の連携推進)等を通じて、質が高く効率的な医療を実現する
○効率化の余地があると思われる領域(急性期入院医療)を適正化する
このほか、後発医薬品の使用促進、医薬品、医療材料、検査に関する市場実勢価格の反映、がんや認知症医療、新型インフルエンザなど感染症と肝炎対策の診療報酬上の位置付けについても議論が求められています。
次回は25日に開かれ、基本方針の策定を目指すということになっていますが、政務三役の検討チームも、中医協も、行政刷新会議も、同時並行で診療報酬改定の基本方針を議論しており、国民から見て意志決定プロセスが非常にわかりにくくなってきています。
これまでのところ、いずれにも共通して言えることは、選挙戦中に何度も耳にした「診療報酬総額の大幅アップ」の掛け声が消えかけていることです。
診療報酬の総枠が従来通りであれば、結果的には従前からの議論の延長線上の議論で診療報酬の改定がなされることになるでしょう。
政権交代の影響はあまりないということになります。