行政刷新会議が始動しました。
来年度予算の概算要求額(95兆円超+事項要求)を削減するのが当面の使命です。
目標額は92兆円以下ですので3兆円以上を削減しなければなりません。
約20人の国会議員と、民間人十数人での11月末までの短期決戦作業です。
約240事業について3班に分かれて公開の場で精査します。
厚生労働省の事業は、事項要求分だけでも1兆円を超え、全体額が大きいだけに狙い撃ちにされます。
並々ならぬ意気込みでの始動ですが、既存予算の削減は至難の業だと思います。
厚生労働省の場合、毎年の2千億円超の社会保障費削減圧力が、すでに一般会計予算を極限に近くスリムにしてしまっています。
法令に根拠がない事業は既にほとんど淘汰されていますので、予算を削ろうとする事業ごとに法令改正が必要になります。
しかし、年内に開催される臨時国会では、そのような法令改正審議を行うだけの日程は確保されていません。
精査過程が「公開」されるのも、不透明な支出を削るのには威力を発揮できる仕組みですが、定着事業を廃止しようとする場合には利害関係者からのブーイングが押し寄せます。
事業廃止が何もできないようであれば、行政経費の節約くらいしか削減の余地がないかもしれません。
概算要求にあたり、行政経費の節約指針が出されています。
「厚生労働省における行政経費の節約に向けた取組」(抄)
・ 両面印刷の徹底、集約印刷の活用
・ 事務用品の一括調達、複数年度のリース契約
・ 公用車のアイドリングストップ
・ 昼休み時間の消灯
・ 20時以降のエレベーター運転数の制限
・ 近隣階への階段利用
・ 冷暖房の利用の制限
・ 割引運賃、パック商品の利用徹底による出張旅費削減
兆単位の削減にはほど遠いようです。
なお、予算執行の自由度が大きい特別会計については、法令改正なしに大胆に切り込むことがある程度は可能です。
特別会計によるサービスを縮小することで特別会計財源を節約することができます。
一般会計予算の削減がままならない場合、特別会計の削減が「成果」としてPRされることになるかもしれません。
しかし、特別会計財源の節約は特別会計の徴収額の低減に反映させるのが筋で、一般会計の財源へ流用するのは、理屈の上で難があります。
やはり一般会計の削減の「成果」で、行政刷新会議は評価されるべきでしょう。