産科医療について唐突な方針変更がありました。
お産の費用がかかることが少子化の一因ということで出産育児一時金(38万円)が支給されてきましたが、退院後しばらくしてから産婦へ支払われる制度だったため、妊婦は手元に多額の現金を準備しておく必要がありました。
10月1日より一時金が42万円に増額されることになり、同時に、医療保険から医療機関へ直接支払う制度になる予定でした。
妊婦は手元に多額の現金がなくても出産できるようになります。
ところが、制度開始2日前の9月29日、長妻厚生労働相は10月からの全国一斉の開始を見送り、医療機関に半年間の導入猶予を設けると記者発表しました。
新制度では医療保険からの支払いに時間がかかるため、医療機関側の資金繰りが悪くなることが理由です。
唐突な意志決定であったため、急遽、厚生労働省は29日付けで関係機関へ事務連絡通知を出しました。
問い合わせが殺到したため、1日、妊産婦や医療機関向けの相談電話窓口(03・3595・2224、平日午前9時半~午後6時15分)を開設しました。
当面、新制度に切り替えるか否かは医療機関に委ねられることになりましたので、医療機関によっては窓口で全額の支払いを要求されることがあります。
厳しい経営状況の産科医療機関に配慮した意志決定は理解できないわけではありませんが、新制度に切り替わることを織り込み済みで安心して臨月を迎えられている多くの妊婦に不安を与えるような唐突な方針変更はいただけません。