政権交代と医療(25)

「子ども手当」に所得制限を設けるか否かが議論になっています。

子ども手当は医療の話題ではありませんが、個人給付施策(扶助費など)に所得制限を設けないという発想は社会保障哲学の大変更を意味しますので自立支援医療など公費負担医療制度の将来に影響する可能性があります。

定額給付金の導入の際も所得制限が議論になりましたが、社会保障施策ではなく単発的な景気浮揚策だと整理されました。

恒久的に実施される子ども手当は社会保障施策に位置づけられるものでしょう。

社会保障施策は、所得再分配を基本として構築されるものです。

あまりにも教科書的な、基本中の基本なので、子ども手当に所得制限を設けないという政権公約に社会保障関係者は混乱したと思います。

これまでの社会保障施策の基本が根底から覆されるとなると、新政権による社会保障施策の将来が予測しにくくなります。

給付額が比較的小さくて事務経費割合が大きくなる場合、国家補償的性格が大きい場合、対象者数が限定的で社会防衛や研究推進などの社会保障以外の目的が大きい場合など、例外的に所得制限なしで実施されている社会保障施策もありますが、子ども手当構想のように金額が大きく対象者数も多い施策に所得制限が設けられないというのは驚きです。

議論が大きくなっているのは、連立した社民党と国民新党が所得制限の設定を主張しているためです。

財政刷新会議には進行中の事業の見直しだけではなく、予定事業についても税金の有効利用を考えてほしく思います。

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