民主党政策集の中で、医療関係者の期待が最も寄せられているのは、診療報酬の引き上げに関するところです。
OECD 諸国(先進30か国)の中で、我が国は医療費の対GDP比は22位で、1人あたりの医療費も17位と下位に位置しています。
政策集では、長期的に、対GDP 比を8.1%の現状からOECD 平均の8.9%程度まで引き上げることを目指すとしています。
現状の1割増しということになります。
長期的に、という形容がありますので、来年度の診療報酬改定でいきなりアップする公約とはなりませんが、少なくともマイナス改定とはならないでしょう。
なお、政策集には、医療従事者の大幅な増員も謳われていますので、人件費を中心に、国全体の医業支出も大幅に増えることになります。
診療報酬改定による増分より支出の増分のほうが大きくなれば、医療の経営環境はより悪化することになります。
なお、診療報酬の増額が政策集上に明記されているのは「地域医療を守る医療機関の入院」についてのみであり、他の診療については期待感を感じさせる表現に留まっています。
4疾病5事業(4疾病はがん、脳卒中、急性心筋梗塞、糖尿病。5事業は救急医療、災害時医療、へき地医療、周産期医療、小児医療)を中核的に扱っていない病院や診療所には、かえって厳しい時代になるかもしれません。
地域全体で医療の効率化を一層推進しなければなりませんが、公的な病院(国立・公立病院、日赤病院、厚生年金病院等)の政策的削減はしないとも明記してあります。