民主党政策集には、医師養成数を1.5倍に増加させるとあります。
日本の医師数は人口千人あたり2人です。
これをOECD諸国並びの千人あたり3人にしようというものです。
昨今の勤務医の過酷な労働環境を鑑みると、医師数増は医療崩壊回避の解決策のひとつかもしれません。
医師は、その一挙手一投足(医療行為)が診療報酬を生み出すという、存在と経済とがダイレクトに結びつく特異な職種です。
医師が引き揚げた病院では経営がたちまち傾いてしまっていますので、わかりやすい構図です。
医師が増えれば増えただけ国民医療費が増えると考えて、まず間違いないでしょう。
医療費の大幅増は避けられません。
昔の医療は、もっと少ない医師数で運営されていました。
人口千人あたり3人という数が適正数なのか、過剰なのか、過少なのかはよくわかりません。
医療への欲求は際限なく、世界最高レベルの医療を全国民へ届けようと思えば千人あたり10人でも足りないかもしれません。
逆に、現在の医療水準くらいで良しとするのであれば、集約化など医療の効率化を推進するだけで、医師数を増やす必要はないのかもしれません。
なお、本学の半径100km以内には、久留米大学、佐賀大学、福岡大学、九州大学、熊本大学、長崎大学、産業医科大学と、7つもの医学部があり、医師養成数に関しては突出して恵まれていますが、それでも地域の中小病院は医師確保に頭を痛めています。
問題の本質は、医師の絶対数不足というより医師の偏在にあります。
医療の施設経営改善の発想では医師数を増やすという解決策しか見いだせないのかもしれませんが、医療を地域全体でとらえる地域経営の改善に本格的に取り組むことのほうが先決であると思います。