民主党の政策集には「包括払い制度の推進」という項目があります。
「出来高払い方式」(医療行為ごとに医療機関が報酬を受ける方式)は過剰診療に傾きがちで、医療費高騰の一因だといわれています。
それに対し、包括払い方式は、診療行為に関係なく、病態ごとに定額の報酬が支払われる方式です。
包括払い方式であれば過剰診療が医療費に反映しませんので、医療費抑制策のひとつとして、旧政権から導入が推進されています。
新政権の推進方針は次の通りです。
○急性期病院において、より一層の包括払い制度の導入を推進します。
○療養病床においては食費・居住費を含めた包括払い制度を導入します。
○超急性期・回復期・維持期リハビリテーションについては、当面は出来高払い制度としますが、スタッフの充実度および成果を検証し、将来的には包括払い制度に組込みます。
包括払い方式は診療に手抜きをしても定額の報酬が得られるので、必要な検査や投薬が省略される危険性がありますが、手抜き診療で病気の回復が遅れると医療機関の出費がかえって増えてしまいます。
粗診療が行われにくいよう丁寧に制度を組み立てることができれば、包括払い方式は効率的な医療の推進に役立つ仕組みだといえるでしょう。
包括払い方式の難点は、報酬額を決定するメカニズムが複雑であることです。
病態ごとの実勢相場(出来高払い換算)が基本となりますが、全国の医療現場で効率化が進めば進むほど、評価報酬額は少なくなってゆきます。
効率化が進まない医療機関では収益性が悪化してゆきます。
なお、外来診療にも、後期高齢者について定額の「包括払い」が導入されています。
かかりつけ医が診療計画書を作成して生活全般にかかわる指導・診察を行えば定額請求できる診療報酬です。
この包括払いについては、医師へのフリーアクセスが制限され、必要な検査ができなくなる恐れがあることなどから、新政権は反対しています。