サービス産業としての発展について、報告書では次のように述べています。
「在宅医療を促進していく上でのサポートや、より日常性、快適性のある入院や受診ができる病院内の環境整備等に企業の参入を促進する。
東洋医学等の代替医療・補完医療におけるサービスの提供や、健康の維持、回復、向上等を目的にした公的医療保険適用外の医療サービスと観光とを組み合わせたメディカル・ツーリズムを、海外からの利用者も対象に展開すること等が考えられる。
医療を通してグローバルにその魅力を発信できるようになれば、地域活性化の一つのモデルにもなり得る」
保険診療外の付加的サービスについては、それが治療効果に大きな影響を与えない限り、保険診療と共存しながら健全に発展させることができるでしょう。
代替医療や補完医療も、自由診療としての発展可能性があるでしょう。
たとえば自然分娩の産科医療は、一時金が支給されるとはいえ、保険診療の対象外として発展してきました。
ここでいう「サービス産業としての発展」の先駆けだといえるかもしれません。
産科医療に関しては、死産、人口妊娠中絶、自然分娩など、年間百万件以上の保険外診療が行われていますが、1件あたり30~40万円が支払われていますので、数十億円の産業規模だということができます。
保険からの出産一時金があるからこそ支払い可能な額だともいえます。
歯科医療におけるインプラント治療も自由診療として順調に発展してきています。
しかし、インプラント治療は、1本あたり数十万円もの支払いが必要です。
日本の医療は、保険診療の枠の中で診療報酬が低く抑えられてきた歴史が長いので、価格統制がなくなれば、提供されるサービスは(保険診療と比較すれば)非常に高いものとなるでしょう。